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中華勢ひしめく台湾で日本のスマホAQUOSが健闘、シャープが示す日本メーカーの生き残り方とは

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AQUOSスマートフォン
台湾のAQUOSスマートフォンの現状を探る(写真:筆者撮影)
  • 山根 康宏 携帯電話研究家・ジャーナリスト
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そして26年6月に日本で発表された新しい上位モデル「AQUOS R11」も、7月には台湾市場に登場した。Rシリーズ、senseシリーズ、wishシリーズに加え、台湾専用の「AQUOS wish5s」をそろえることで、シャープは台湾で強力な競合=中華勢に正面から挑んでいる。日本と同じ機種をただ持ち込むのではなく、台湾の事情を踏まえたラインナップを用意している点は、同じく台湾に展開するソニーとは異なるアプローチだ。

中国勢が支配する海外市場での生存戦略

シャープは25年、フラッグシップとして「AQUOS R9 pro」を日本と海外で展開した。しかし翌年以降、この「Pro」クラスのモデルは姿を消し、実質的な最上位機種は、他社で言えばミドルハイレンジに位置づけられるスペック帯に落ち着いている。純粋なスペック競争でトップを獲りにいくなら、最上位のフラッグシップは不可欠だが、カメラ、バッテリー、AI機能など、ハイエンドモデル開発の負担は年々大きくなり、製造コストも跳ね上がる。

シャープはあえて超高性能帯を追わず、手の届きやすい価格で「不足のない性能」を提供するラインナップをそろえることで、スマートフォン事業の持続性を確保しようとしているように見える。とはいえ、いい意味でのこの割り切りは、日本市場では一定の合理性がある一方で、競合がひしめく海外市場では難しい側面もある。

最後のProモデルとなった「AQUOS R9 pro」(写真:筆者撮影)

現在の「R」「sense」「wish」それぞれのレンジには、他社から複数の競合モデルが投入されている。新製品の更新ペースも速く、半年どころか3か月ごとに新機種を出すメーカーも珍しくない。ハイエンドからエントリーまでを含めれば、台湾ではほぼ毎月のように新製品が登場し、消費者の関心は常に「より新しい何か」に向いていく。

その中でAQUOSシリーズの全モデルは、各レンジで必ず1社以上のライバルと正面からぶつかることになる。特に価格の安いゾーンほど競争は厳しく、わずかな差で選択肢から外れることもある。ただ、その厳しい環境がシャープ自身の製品づくりにも影響を与え、「AQUOS wish5s」のような海外発オリジナルモデル誕生の原動力にもなっている。今後海外市場で磨かれた要素が日本向け製品に反映されていくかもしれず、これは日本メーカーにとっても望ましい流れでもあるだろう。

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