世界経済フォーラムは、現実的に、職種の入れ替わりが起こることを指摘しています[1]。また、ゴールドマン・サックスは、職務に含まれるタスク単位で自動化可能性を推計し、特にホワイトカラー業務の一部が高い影響を受けうるとしています[2]。
そして、これに対してILOは、確かに事務職は、AIの影響を強く受ける一方で、それはあくまで、AIによってサポートを受ける業務が多いことを意味しており、業務が完全にAIに置き換えられるわけではないということを指摘しています[4]。
たとえば、あなたが営業職だとしましょう。顧客との関係構築や最終的な意思決定は、これからもあなた自身が責任を持つことになりますが、一方で、顧客分析の下調べや提案書の初稿作成はAIに任せることで、その負荷を確実に減らすことができます。
あなたが教育分野にいれば、生徒たちの教育に責任を持つことはこれまでと変わりませんが、教材づくりや小テストの採点を自動化することで、その負担を大きく軽減させられます。
あなたがITエンジニアであれば、ゼロからコードを書く時間は減り、レビューや設計に時間をかけ、その品質を高められるようになります。
「責任を持つ」ことができない人は淘汰される
どの業界においても、自らの業務に「責任を持つ」ことが、AIには埋められない最大の「空白」です。そして、1つの業務を遂行するうえで行うさまざまな作業のなかにも数多くの空白が存在します。これらの作業がAIによってどの程度効率化されるかを示す指標が「AI影響度」です。
AI影響度が大きな業界では、これまで10人で行っていた業務を、いずれは1人や2人でこなせるようになり、大きな業界再編が起こります。このとき、「空白」を埋められない、すなわち「責任を持つ」という仕事ができない人は、再編の波に飲まれて淘汰されていきます。

