一方、滝音のさすけと秋定遼太郎もかなりの実力者だ。結成11年目。これまで4度の『M-1』準決勝進出、20年に『KOC』決勝8位。大阪の劇場出身(24年に東京進出)ということもあり、どちらかと言えば漫才の印象が強いが、コントでも彼らならではの個性で存在感を示している。
飄々とした秋定に対し、クセのある言い回しでツッコミを入れていくさすけ。ワードセンスの高さでは、今大会トップクラスのコンビだろう。漫才、コントのどちらも“滝音らしさ”を感じる点においても、上位に食い込みそうな予感がする。
キングオブコント優勝者も参戦
そんな滝音と大阪の劇場で切磋琢磨したのが、ビスケットブラザーズと蛙亭だ。彼らもまた、現在は拠点を大阪から東京に移して活動している。
ビスケットブラザーズのきんと原田泰雅は結成16年目。何と言っても、ふたりの売りは原田の強烈なキャラと突飛な世界観を持つコントだ。『KOC』では、19年に初の決勝進出で6位、22年に念願の王者となっている。
その一方、20年に『ytv漫才新人賞』、21年に『NHK上方漫才コンテスト』で優勝を果たした漫才師でもある。今大会では、その実力を証明するかのように決勝へと駒を進めた。コント王者が、二刀流の戦いを制することになるか注目したい。
蛙亭の中野周平とイワクラは、大会史上初の男女コンビのファイナリストとなった。結成15年目。『KOC』では、21年に決勝6位、23年に決勝8位、イワクラ個人では23年の『R-1』準決勝進出を果たしている。
小太りで聞き心地の良い声を持つ中野、朴とつさと奇抜さを併せ持つイワクラが特有の味わいを生む。圧倒的にコントのイメージが強いが、彼らの個性は漫才でも生かされている。準決勝の評判が良いだけに、決勝でのパフォーマンスにも期待したい。
そして、彼らより一足早く東京に活動拠点を移した先輩にあたり、2年連続でファイナリスト入りを果たしたのが、結成18年目のななまがりの初瀬悠太と森下直人だ。
14年に大阪から拠点を移し、コンビでは16年の『KOC』決勝9位、24年の『THE SECOND』グランプリファイナルでベスト8、25年の『ダブルインパクト』決勝6位、森下個人で20年の『R-1』決勝進出、初瀬個人で26年の『R-1』決勝6位。数々の主要賞レースで好成績を残してきたネタ職人だ。
奇想天外な言動を見せる森下に対し、表情豊かにどストレートなツッコミを入れていく初瀬。インパクトの強い彼らが、今度こそ会場の空気を支配するかもしれない。

