「暑いから出社したくない」
「暑いから出社したい」
同じ「暑い」という言葉なのに、昨年から、正反対の主張が生まれていることをご存じだろうか。
かつては「テレワークか出社か」という議論は、
・生産性が低くなるのでは?
・互いの信頼関係にヒビが入るのでは?
といった問題として語られることが多かった。しかし今、この対立の軸に「快適かどうか」という要素が加わっている。同じ暑さを前にして、人によって選ぶ答えがまったく逆になるのだ。
そこで今回は、この二極化の実態と、企業が取るべき対策について解説する。夏の働き方に頭を悩ませる経営者や管理職はもちろん、現場で働くビジネスパーソンにも、ぜひ最後まで読んでもらいたい。
同じ理由で、正反対の選択が生まれている
Job総研が実施した『2026年 夏のはたらき方実態調査』によると、夏の理想の働き方は「テレワーク希望派」が約62%を占めた。内訳は「断然テレワーク希望」が32.1%、「テレワーク希望」が15.0%、「どちらかといえばテレワーク希望」が14.6%だ。やはり、暑い夏は通勤を避けて自宅で働きたいと考える人が多いようだ。
しかし、実際の出社予定を聞くと「出社が多い派」が76%にのぼったという。内訳は「断然出社が多い」が44.8%、「出社が多い」が18.4%、「どちらかといえば出社が多い」が12.8%となり、理想と現実の間に大きなギャップが生じている様子がうかがえる。
このギャップは、単に「会社から出社を強制されているから」だけとは限らない。同調査の2025年のデータを振り返ると、夏の出社に対するもう一つの本音が模索できる。
25年の調査で、「夏は出社したい」と回答した人がその理由として上げたのは以下の声だ。
「チームメンバーが出社する」(31.0%)
「在宅だと集中しにくい」(26.8%)
「テレワークは冷房費がかかる」(22.2%)
25年の調査時点でも、「暑いから出社したい」という一定の層が、存在していたことになる。

