では、二極化する社員の働き方に対して、企業はどう向き合えばいいのか。大きく3つの視点が重要だ。
(2)通勤時間帯の負担を軽減する
(3)出社した社員への環境整備を徹底する
それでは、一つひとつ解説していこう。
「出社したい人」と「在宅で働きたい人」が併存している以上、一律のルールを押し付けることは得策ではない。ここ数年「出社回帰」を掲げる企業が増えたが、暑さ対策も考慮し、柔軟に対応すべきだ。個人によって事情が違いすぎるからだ。
最大のリスクが通勤にある以上、時差出勤の導入はかなり効果的だ。朝の早い時間帯や、気温が下がる夕方以降への出社時間のシフトを認める。そうすることで、通勤時の負担を大きく減らすことができるだろう。
出社を選ぶ社員に対しては、空調の適切な管理や、冷却グッズの支給、休憩時間の延長といった対応があっていい。同調査では、職場の熱中症対策を「不十分」と感じている人が7割にのぼった。対策をしているつもりでも、現場の実感とはズレていることが多い。
「暑いから」という一言の奥にある本音
「暑いから出社したくない」も、「暑いから出社したい」も、根っこにある感情は同じだ。少しでも快適に、安全に働きたいという発想だ。
環境が激変している。企業は個人に合わせて「働きやすさ」を考えていくべきだ。
法律による義務化が始まった今、暑さ対策はもはや「気遣い」ではなく「経営課題」と言えよう。社員の健康と安全を守ることは、「健康経営」をするうえでの基本。いよいよ暑い夏が始まる。あなたの職場では、どんな準備ができているだろうか。ぜひこの機会に、見直してもらいたい。

