有料会員登録 東洋経済オンラインとは
政治・経済・投資

山本太郎氏が犯した謝罪会見の"致命的ミス" 「笑顔」と「言葉のズレ」が視聴者に与えた違和感の正体

6分で読める
代表辞任を表明した会見で、記者の質問を聞くれいわ新選組の山本太郎代表(写真:時事)
  • 清水 建二 株式会社空気を読むを科学する研究所代表取締役
2/3 PAGES

記者は続けて、免許停止処分から公表まで約1カ月半を要した理由と、なぜ大分県にいたのかを質問しました。公表時期については高井崇志幹事長が回答し、倫理委員の選任、党規約上の位置づけ、反省や再発防止措置の検討に時間を要したと説明しました。また、刑事・行政処分をすでに受けていたことや、人身事故、物損事故ではなかったことを総合的に判断し、7月3日の公表になったと回答しました。

「弁解」を印象づけた語りの場面

大分県を訪れた理由について、山本氏は、都市部以外で得票率の高い地域があり、趣味のサーフィンを通じて知り合った人々や、釣り人、ダイバーなどとの交流があり、政治活動を行うためであったと説明しました。

続いて、借りたレンタカーが新しいアルファードであり、普段使用しているハイエースとは違って非常に静かだったと話します。「アルファードはものすごく静かですね」「世界のトヨタだと思った」と述べる場面では、眉を上げて強調し、軽い笑顔も見せました。そのうえで、「高性能な車が次々と出されている中で、スピードを出す、出してしまうという行為に関しては、今後自分がすごく注意しなくてはいけない」と語っています。

ここで気になるのは、「スピードを出す」から「出してしまう」へと言い換えている点です。「出した」は主体的な行為を表しますが、「出してしまった」は、意図せず起きたことや制御が難しかったことを示唆します。さらに、車の静粛性を眉上げで強調して説明したため、「高性能な車だったので仕方がなかった」という印象を与えかねません。

『謝罪の研究―釈明の心理とはたらき』の著書がある大渕憲一は、問題行為に対する釈明を考えるうえで、①行為への関与を認めるか、②行為が不当だったと認めるか、③結果について自分の責任を認めるか、という3つの観点を示しています。

行為への関与自体を認めなければ「否定」、関与は認めるものの不当性を認めなければ「正当化」、行為の不当性までは認めても自己の責任を回避すれば「弁解」、この3点すべてを認めれば「謝罪」となります。

3/3 PAGES

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

政治・経済・投資

人気記事 HOT

※過去1ヶ月以内に配信した記事の閲覧数