今回登場した「911 GT3 S/C(スポーツ・カブリオレ)」は、GT3譲りの自然吸気エンジンを搭載し、自動開閉式コンバーチブルルーフを採用した初のモデルということになる。なぜ今、ポルシェはGT3のカブリオレをつくったのか。国際試乗会のプレゼンテーションの場で、GTモデルライン(911)のプロジェクトマネジャーであるヨルグ・ユンガー氏は、このモデルを開発した経緯をこのように話した。
「2019年に(7代目911の)991をベースとした『911スピードスター』を発表しました。GT3の技術とオープンカーの要素を融合させた初のモデルでしたが、限定生産車でありルーフの開閉機構も手動式のものでした。2023年には、軽量化のためのあらゆる要素を盛り込み、私たちがこれまでつくった中で最も軽量な992である『911 S/T』を発表しました。そして、現行のラインナップには『911 GT3 ツーリング』があります。そこで私たちは、これらの技術やアイデアを融合させ、新しい解釈を導き出そうと試みました。その結果生まれたのが、この『911 GT3 S/C』なのです」
軽さを追求した911 S/Tの系譜
要は単なるGT3のオープンバージョンではないということだ。仮にそうであるならば車名はシンプルに「GT3カブリオレ」でいいはず。しかし、このモデルにはGT3だけでなく、911誕生60周年を記念して世界限定1963台のみつくられた992における最軽量モデルの「911 S/T」のコンポーネントも多く活用する。それだけにS/Tとの相関性を思わせるS/Cという車名を使っているのだと言う。

