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「気がついたら1年の半分がもう終了してしまった…」大人になると時間が"異様に速く感じる"科学的理由

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(写真:Taka/PIXTA)
  • 藤沢 健太 山口大学理学部・大学院創成科学研究科教授・山口大学時間学研究所元所長
  • 一川 誠 千葉大学大学院人文科学研究院教授、博士(文学)・日本時間学会会長

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もう今年も半分以上が過ぎました。「ついこの前、年が明けたと思ったのに、もう年末――」と感じることはないでしょうか。子どもの頃は長く感じられた1年が、大人になるとあっという間に過ぎ去っていく。けれど、もちろん時計の針の進み方そのものが速くなっているわけではありません。実は私たちが感じる「時間の長さ」は、脳の働きや記憶、日々の過ごし方によって大きく変化しています。
山口大学時間学研究所の元所長で、電波天文学・宇宙物理学を専門とする藤沢健太氏と、日本時間学会会長・千葉大学教授で実験心理学を専門とする一川誠氏の著書『時間の正体 宇宙・生物・心・脳・芸術・社会・哲学・人生の視点から読み解く!』から、その意外なメカニズムを紹介します。

脳の中の“内的時計”が鳴っている

年齢を重ねるにつれて、「時間がどんどん速くなる」と感じる人は少なくありません。子どもの頃の一年は、あんなにも長く、季節の移ろい一つひとつが鮮やかでした。それなのに、大人になると一年はあっという間。気づけばまた年末、という感覚になることもあるでしょう。この不思議な変化は、単なる思い込みではありません。そこには、私たちの心や脳のはたらきに関わる、いくつかの理由が隠れているのです。

たとえば、楽しいとあっという間に時間が過ぎる。これは物理的な時間とは関係なく、心が生み出している時間の特徴です。時間知覚の研究には「内的時計」というモデルがあります。脳のどこかでパルスという信号のようなものが一定のリズムで発信されていて、その蓄積量を手がかりに「これくらい経った」と見積もる。パルスがたくさん溜まれば「長かった」と感じ、少なければ「短かった」と感じる――パルスを発信している場所はまだ特定されていませんが、体の中のどこかにあることは確かです。

面白いのは、このパルスの発信頻度が、体の状態によって変わること。体温が高いとき、代謝が活発なとき、パルスの発信頻度は上がります。同じ1分間でもパルスがたくさん溜まるので「長く感じる」。逆に体温が低いとき、代謝が落ちているとき、パルスは少なくなり「短く感じる」のです。

(画像:『時間の正体 宇宙・生物・心・脳・芸術・社会・哲学・人生の視点から読み解く!』)
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