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「気がついたら1年の半分がもう終了してしまった…」大人になると時間が"異様に速く感じる"科学的理由

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(写真:Taka/PIXTA)
  • 藤沢 健太 山口大学理学部・大学院創成科学研究科教授・山口大学時間学研究所元所長
  • 一川 誠 千葉大学大学院人文科学研究院教授、博士(文学)・日本時間学会会長
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大人になるとルーティンが増えます。毎日同じ時間に起き、会社に行き、似たような仕事をこなす。繰り返しが多いほど、一つひとつの出来事は特別さを失い、印象に残りにくくなります。時間に注意を向ける回数も減り、「この作業はこれくらいでできる」とわかると、時計を見ることも少なくなります。認識される出来事の数が減ると、時間は心理的に圧縮されるのです。

記憶が多い人ほど、時間は豊か

では逆に、時間を伸ばすことはできるのでしょうか。「もう年末か」「今年も早かったな」――こう感じるとき、私たちは一年をひとまとめにしてしまっています。でも「今年の正月は何をしたっけ」「春にどこへ旅行したっけ」と、個別のイベントを思い出すと、時間が膨らみます。

思い出せるイベントの数が多いだけで、一年はぐんと〝伸びる〟のです。カリフォルニア大学のソニア・リュボミアスキー教授の研究※1によると、思い出せるエピソードが多い人のほうが、幸福度や充実感が高いそうです。

(画像:『時間の正体 宇宙・生物・心・脳・芸術・社会・哲学・人生の視点から読み解く!』)

重要なのは「その瞬間に楽しかったかどうか」ではなく「いま思い出せるかどうか」。記憶こそが、時間の豊かさを決めているのです。また、「新しい体験を増やすこと」も有効です。行ったことのない場所に行く。やったことのないことをやってみる。そうした「初めて」を意識的に増やすことで、時間の密度は上がります。年齢に関係なく、時間を豊かにすることは可能なのです。

※1 ソニア・リュボミアスキー教授の研究……カリフォルニア大学リバーサイド校の心理学教授による幸福度研究。幸福な人はポジティブな記憶をより多く「貯蓄」し、ネガティブな記憶を「対比」する傾向があることを発見。著書『幸せがずっと続く12の行動習慣』で広く知られる。

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