そういえば、私自身も会社員だったころ、接待や飲み会で「若い華やかな女性が来てくれると、場が盛り上がるね」と言われたことがある。何社か経験したが、どこも男社会だったこともあり、女性というだけでお飾り扱いされることが何度もあった。私もほかの正社員と同じ立場で仕事の話をしに来てるのに、見た目要員のように扱われることに、違和感があった。今はそんなことを露骨に言う人は減ってきているかもしれない。ルッキズムというよりセクハラでもあるし。でも、経営者になった今も、完全になくなったわけではない。
褒めるなら、相手が"見てほしい部分"を
梨々香が見てほしいのは、料理であって容姿じゃない。見てほしい部分が見てもらえないって、すごく寂しいことだと思う。顔に言及されたことへの違和感もだが、ましてや「デブじゃない?」なんてコメントで、料理が大好きな彼女が拒食症にでもなったら、言った相手はどう責任を取るつもりなんだろう……。
活動や仕事の場で、本筋と関係ないところで唐突に容姿に言及するのは、「相手は本当にうれしいかな」と、ちょっと立ち止まって考えてみてほしい。実際に、表舞台に立つ演者でも「顔を褒められるのももちろんありがたいけど、表現力を褒められたときは本当にうれしい」なんて言ってるのもよく耳にする。
また、もし本題と関係のないところで見た目について言われてしまっても、言った側は大した考えで言っていないことも多いから真に受けなくて大丈夫。相手はあなたの未来に責任を取ってくれるわけではないのだから。
第一話:容姿を褒めるのはNG? 部下や子供に「かわいいね」、悪気ないその一言が"正解の押し付け"になる瞬間


