もう1つ、見過ごせない傾向がある。性差だ。調査では、BeRealの利用率は女性のほうが男性より21.2ポイント高かった。「気軽に投稿できるSNS」としてBeRealを挙げた割合も、女性が男性を19.5ポイント上回る。
実は男性は、インスタグラムを「気軽」と感じる割合が21.0ポイント、Xが10ポイント高い。
上の世代の間では、インスタグラムは「映え」を軸に女性に支持されてきたと思われてきた。しかし、Zα世代の女性では、この図式が逆なのだ。見栄えを競う場としてのインスタグラムからは女性のほうが先に距離を取り、素を出せるBeRealへと重心を移している。
自撮りに対する感覚の変化も興味深い。「周囲に人がいても、友達と一緒なら抵抗なく自撮りできる」と答えた人は56.4%にのぼった。一人だと恥ずかしいが、仲間とならば平気——この感覚は、自分を写すという行為そのものが、もはや特別なことではなくなった世代の肌感覚をよく表している。BeRealは、その変化の上に乗っている。
リスクは「BeRealの問題」なのか
そう捉え直すと、冒頭の漏洩騒動の見え方も変わってくる。職場の風景をうっかり撮ってしまった人々の根っこにあったのは、「ここは気心の知れた友達しか見ていない、安全な場所だ」という感覚だったはずだ。機密情報をカメラで撮ってしまったことは確かに不注意で問題はあるが、少なくともBeReal内だけで共有されている分には被害にはつながらなかったはずだ。
しかし、人によってはBeRealでも信頼できない相手と相互フォローになっていることもある。事件は、そんな悪意のある相手が、BeRealで回ってきた写真のスクリーンショットを撮り、それをXなど他のソーシャルメディアに投稿したからこそ拡散したと考えられる。

