さらに、その人気は店内だけにとどまらない。
創業当初から続くテイクアウトのカニピラフも、地元の人たちに広く親しまれている。価格は小2023円、中2678円、大3434円(税込)。小林さんによると、週末には1日100個ほど売れ、繁忙期には500個近くに達するという。
「お盆や年末年始は予約が取れないこともありますから、ご自宅でもメヒコを楽しみたいという方にご利用いただいています」
帰省した家族が集まる食卓にカニピラフが並ぶ。そんな光景もまた、いわきではおなじみだ。メヒコは、もはや地域に根付いた食文化のひとつなのかもしれない。
フラミンゴの繁殖もするメヒコの強み
そして、忘れてはならないのがフラミンゴの存在だ。
高度経済成長期に誕生したコンセプトレストランは、時代の変化とともに姿を変えたり、閉店したりするケースも少なくない。維持管理には手間もコストもかかるからだ。
しかし、メヒコは飼育や繁殖を内製化することでコストを抑え、創業以来のコンセプトを守り続けている。
「フラミンゴの飼育自体は、それほど難しくないんです。ただ、飼育環境を清潔に保つことには力を入れています」
フラミンゴ館では毎朝、開店前にスタッフが2時間かけて清掃を行っている。ガラスや水場を磨き、土をふかふかに耕す。フラミンゴたちが快適に暮らすために欠かせない作業だ。
フラミンゴたちにとって居心地の良い環境だからこそだろう。その成果は繁殖にも表れている。
取材をした5月末は繁殖期のピーク。ヒナが2羽生まれており、卵を温めるフラミンゴの姿を見ることもできた。運が良ければ、卵からかえる瞬間に立ち会えることもあるという。
なお、親鳥が温めない卵は、人工孵化器で育て、その後はスタッフが親代わりとなって世話をすることもあるそうだ。

