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アップル上級副社長"Joz"が明かすAI時代の新たな対立、EUと中国で新Siriが使えない理由

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ジョズウィアック氏
親日家としても知られるワールドワイドマーケティング担当上級副社長であるグレッグ“Joz”ジョズウィアック氏(写真:筆者撮影)

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6月9日(日本時間)から開催されたWWDCで発表された『Siri AI』には、高度なAIエージェント機能が組み込まれている。『Siri AI』は、そのプライバシー機能の完全さから、『オープンではない』と、EUでは導入の見通しが立っておらず、中国でも導入に時間がかかりそう。ユーザーの個人情報をしっかりと守るべきか、それらの個人情報はあらゆるAIサービスで平等に扱えるべきか、この問題は『個人情報保護vs競争性確保』の戦いとして、世界の分断をさらに複雑なものにしそうだ。

ヨーロッパメディア、WWDCで落胆

筆者はアメリカ・カリフォルニア、クパチーノのアップル本社『Apple Park』で開催されたWWDC 26の会場に取材に行っていたのだが、基調講演が終わった直後、ドイツ、フランスなどのヨーロッパ諸国と中国から来ていたメディア・開発者は見るからに不満そうだった。

それもそのはず、WWDC 26の基調講演の時間の大半を費やして発表された『Siri AI』『Apple Intelligence』はEU諸国では『提供されない』と発表され、中国では『提供されるがかなり時間がかかる』とされたからだ。メディア・開発者とはいえ、Apple Parkに取材に来る人たちはかなりのアップルファンに近い人たちが多い。それぞれ大西洋、太平洋を越えてやって来たのに『何のために来たのか!?』と不満を感じるのも当然だろう。

WWDCで発表された『Siri AI』。現状のChatGPTのようなスムーズな会話で、カレンダーや連絡先情報なども操作できる(写真:筆者撮影)

反面、我々日本のメディアと開発者は「ホッと胸をなで下ろした」というのが正直なところ。昨年12月に施行された『スマホ新法』も、そもそもはEUのDMA(デジタル市場法)に倣って作られた日本版のデジタル市場法だっただけに、我々もEUと同じような状態になる可能性は少なくなかったのだ。「助かった……」というのが正直な心境だ。

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