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ビジネス #「福岡」の磁力

「くさうま」も「あっさり」も離れた地に良店あり――中心部から遠ざかる九州・福岡ラーメン職人たちの豚骨と気骨

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九州・福岡の昔ながらの「くさいらーめん」(写真:筆者撮影)

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ちょっと離れた立地に良店あり――。東京都八王子市にある「八作」の一杯を食べて、そう実感した。最寄りのJR西八王子駅、京王めじろ台駅からそれぞれ1キロほどの立地はお世辞にもいいとは言えない。ただ、客はひっきりなしの人気店なのだ。

提供するのは、「塩とんこつ」と名付けられた昔ながらの九州豚骨ラーメン。透明感あるスープは見た目こそ淡いが、味が薄いわけではない。じわりと豚骨のだしがしみる、しみじみうまい「滋味系」の味わいだ。

しみじみうまい「滋味系」味わいの八作ラーメン(写真:筆者撮影)

なぜ九州の味が東京に? 店主の岸田幸弘さんによると、1957年に親戚が豚骨ラーメン発祥の地・福岡県久留米市で修業し、大分県臼杵市で八作を開いたのが始まりだという。大学卒業後に上京して別の仕事をしていた岸田さんだったが、店を閉めると聞き、味と屋号を引き継ぎ2004年に八王子でオープンした。

「子どもの頃から大好きなラーメンだったので、その味を残したかった。当時のラーメンはさっぱりタイプが多かったですよ」と岸田さん。

店を構えた当時、既に豚骨ラーメンは珍しい存在ではなかった。首都圏では1980年代後半からの豚骨ブームをへて、90年代になると九州のチェーン店もこぞって進出。豚骨は「白濁」「こってり」という認識も広がっていた。

だからなのか、「あっさり味」は苦労したそうだ。それでも、少しずつ客の心をつかんでいったのは、手間を惜しまない岸田さんの職人的な姿勢ゆえだろう。

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