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膵臓がん「生存期間を2倍に延ばした」新薬の臨床試験結果 世界のがん治療医がスタンディングオベーションしたワケ

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アメリカの臨床腫瘍学会で医師らが心待ちにしていた結果が発表されました(写真:metamorworks/PIXTA)
  • 久住 英二 立川パークスクリニック院長
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そして膵臓がんが難攻不落のがんとされるもう1つの理由は、これまでの抗がん剤が効きにくいという点にあります。それは、ほかのがんには見られない特殊な「バリア」と「生命力」を兼ね備えているためです。

通常のがんの場合、常に新しい血管がつくられ、がん細胞はそこから栄養を受けることで増殖しています。したがって血液の供給を止めるような治療(薬)で、がん細胞を兵糧攻めにし、殺すことが可能です。

しかし膵臓がんの細胞には、その手は通じません。なぜなら、膵臓がんの内部は血管が極めて乏しく、常に酸素や栄養が不足している砂漠のような環境でも増殖できる力を持ち得ているからです。

膵臓がんの細胞は、自分の細胞成分をリサイクルするだけでなく、周囲にあるタンパク質などを細胞内に取り込み、栄養に変えてしまうのです。

それだけでなく、膵臓がんは、がん細胞そのものよりそれを取り囲む間質と呼ばれる線維組織が非常に多く、分厚いのが特徴です。間質組織は硬いため、これが強力な城壁となり、点滴で投与した抗がん剤ががん細胞まで到達するのを阻んでいます。

ターゲットは「KRAS変異」

膵臓がんの治療方針は、がんの進行度(ステージ)と、がんが周囲の主要な血管にどの程度入り込んでいるかなどに基づいて決まります。

先に述べたとおり、膵臓がんの多くは早期発見が難しいため、局所にとどまっている場合でも手術に抗がん剤や放射線を組み合わせる「集学的治療」が行われることが少なくありません。また、転移した膵臓がんにおいても延命を期待して、抗がん剤治療が行われています。

だからこそ、効果の高い膵臓がん治療薬が求められているのです。

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