地方銀行の2026年3月期決算は前期に引き続き好調だった。96行合算の当期純利益は、前期の1.27兆円から0.48兆円増加して1.75兆円に拡大。前期比の増加率は37%に上り、過去20年間の最高益を更新した。
一方、地銀の有価証券運用についていえば、将来の収益力の足かせとなる国債・地方債・社債等の円債の含み損(本稿では満期保有債券を含み、開示されている場合には繰延ヘッジ考慮後の数値を用いる)が、前期よりも悪化している。
好決算の陰で深刻化する円債含み損
26年3月期の地銀の円債含み損は3.95兆円となり、前期末の2.90兆円から約1兆円増加した(下表)。当期純利益は1.75兆円なので、円債含み損をすべて処理すると、大幅な赤字決算となる水準である。

ただ、有価証券全体の評価損益は前期末から改善した。前期末は1.68兆円まで落ち込んでいたが、26年3月期は3.06兆円まで回復している。理由は、株価の上昇と外債・投信等(その他)の含み損等の処理の進展である。
地銀の保有する株式の含み益は、昨年来の株高の追い風を受けて6.66兆円に達した。前期比で1.56兆円の増加となり、円債含み損で悪化した約1兆円を大きく上回る。
外債・投信等(その他)の評価損益も、前期末は0.51兆円の含み損だったが、この1年で0.87兆円改善し、26年3月期は0.36兆円の含み益に転じた。円債の含み損だけが大きく悪化した格好だ。
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