東洋経済オンラインとは
ビジネス #ニュース最前線

長期金利急騰で試練を迎えた「地銀」の円債含み損・・・ロスカットに出遅れた地銀が待ち受ける運命、忍び寄る3つのリスク

8分で読める 有料会員限定
債券ロスカットの動きの鈍さが、将来の地銀経営に大きな禍根を残しかねない(写真:yamahide/PIXTA)

INDEX

地方銀行の2026年3月期決算は前期に引き続き好調だった。96行合算の当期純利益は、前期の1.27兆円から0.48兆円増加して1.75兆円に拡大。前期比の増加率は37%に上り、過去20年間の最高益を更新した。

一方、地銀の有価証券運用についていえば、将来の収益力の足かせとなる国債・地方債・社債等の円債の含み損(本稿では満期保有債券を含み、開示されている場合には繰延ヘッジ考慮後の数値を用いる)が、前期よりも悪化している。

好決算の陰で深刻化する円債含み損

26年3月期の地銀の円債含み損は3.95兆円となり、前期末の2.90兆円から約1兆円増加した(下表)。当期純利益は1.75兆円なので、円債含み損をすべて処理すると、大幅な赤字決算となる水準である。

ただ、有価証券全体の評価損益は前期末から改善した。前期末は1.68兆円まで落ち込んでいたが、26年3月期は3.06兆円まで回復している。理由は、株価の上昇と外債・投信等(その他)の含み損等の処理の進展である。

地銀の保有する株式の含み益は、昨年来の株高の追い風を受けて6.66兆円に達した。前期比で1.56兆円の増加となり、円債含み損で悪化した約1兆円を大きく上回る。

外債・投信等(その他)の評価損益も、前期末は0.51兆円の含み損だったが、この1年で0.87兆円改善し、26年3月期は0.36兆円の含み益に転じた。円債の含み損だけが大きく悪化した格好だ。

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

ビジネス

人気記事 HOT

※過去1週間以内の記事が対象