また、ミスは自分では気づきにくいものです。そこで、自分たちの仕事のやり方や手順を、別の部署の目でも見てもらう取り組みを進めました。
そうすることで、思い込みや見落としが減り、ミスの防止だけでなく、仕事の進め方そのものの改善も進んだのです。
「叱責される会社」から「感謝される会社」へ
こうして、ミーティングの内容が仕事に活かされ、部署同士で確認し合う流れが定着したころ、会社は大きく変わったのです。
不良品は激減し、納期も守られるようになりました。従業員自ら「納期遅延ゼロ」を目標に掲げ、それを毎月達成するまでに成長したのです。
呼び出し常連だった社長も、1年後にはそのお客さまを訪問した際に、叱責ではなく「よくここまで改善されましたね」と労いの言葉をかけてもらえるまでになりました。
この改革にかかった経費はゼロ。必要だったのは、時間と、社員の勇気、そして改善の姿勢だけです。
もちろん、何度もミーティングを重ねた分だけ時間的なロスはあります。それでも、ミスの再発が減り、品質と納期が守られ、お客さまからの信頼が高まったことで、失った時間をはるかに上回る利益が返ってきたのです。
ミスは、誰もが避けたいものです。けれど、それを隠す会社は成長しません。ミスを共有できる会社は、同じ過ちを繰り返しません。だから、ミスの数は「ミスをした従業員の数」ではなく、「会社が学んだ回数」なのです。
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