もちろん、カフェインに弱い体質の人や、心臓、睡眠に問題がある人が無理に摂取すべきという意味ではありませんが、体質や健康状態に問題がない大人にとっては、「勉強したあとに、適量のコーヒーを1杯」という習慣が、記憶を少しだけあと押ししてくれる可能性があります。
集中してインプットしたあとに、コーヒーを飲みながら一息つく。その休憩時間のうちに、脳の中では、先ほど学んだ内容がゆっくりと整理され、長期記憶として固まっていきます。
疲れた大人にとっては「頑張ってもう1ページ」より、「今日はここまでやったから、あとはコーヒーであと押し」という発想のほうが続けやすいかもしれません。
昼寝前の1杯「コーヒーナップ」
コーヒーを使った勉強法は、もう一つあります。「覚えたあとの1杯」を、昼寝と組み合わせる方法です。午前中に勉強した日なら、その直後のコーヒーが記憶の固定化を後押しし、そのまま短く眠ることで、午後の頭もすっきり立て直せます。
昼食のあとに強い眠気がきて、頭がぼんやりする時間帯があります。「気合で乗り切れ」と思いがちですが、科学的には短く眠ってしまうほうが得策です。
では、何分寝るのがよいのでしょうか。広島大学の林と堀の研究では、20分前後の昼寝で、午後の眠気が午前中に近いレベルに抑えられました。また、フリンダース大学のブルックスとラックが5〜30分の昼寝を比べたところ、10分の昼寝は起きてすぐに眠気が下がり、集中力の向上が2時間半ほど続きました。
一方、20分や30分の昼寝では、起きた直後の数十分はかえって頭が重く感じられました。深い眠りの途中で起こされたときに起こる「睡眠慣性」です。長く寝るほど得をするわけではなく、すぐに動きたい社会人には短い昼寝が向いています。

