だが、 那波さんが社長に就任した2011年、ひまわり市場は4億にものぼる借金を抱え、倒産の危機に瀕していた。かつては「安さがウリのどこにでもあるスーパーだった」ひまわり市場。奇跡の復活劇には、どんな戦略があったのか。那波さんは言う。
「目指しているのは、八ヶ岳のビックリ箱です!」
ブラジルから「また来るね!」
土日の12時と16時。ひまわり市場では、ある商品目当ての行列ができる。ポップには、こう書かれている。
「料理長の魂と肉汁があふれ出す! ほっぺが落ちても知らないよ」
客の目当ては、50枚ずつの数量限定で販売される「歴史的メンチカツ」だ。1枚税込み540円。スーパーの惣菜にしては高価だが、売りだすたびに行列ができて完売する。「松坂牛7:鹿児島黒豚3」を使用した料理人の手作りメンチカツの食感は、サクッ。一口食べるとジュワッと肉汁があふれ出す。
2021年に、テレビ「オモウマい店」に取り上げられると500人の行列ができた。その中には、遠くブラジルからの客もいたという。
「ブラジルのサンパウロに暮らす日系3世の女性で、久しぶりに日本に帰ってきたから『どこ行こう?』『じゃあ、山梨のひまわり市場に行こう』って来てくれたんです。テレビで知ってくれたみたいで。その場で歴史的メンチカツを頬張って、『美味しかった、また来るね!』とブラジルに帰られましたね」
