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学級が荒れやすい「魔の6月」、どう乗り越える? 不安が絶えぬ"BANI時代"の処方箋《子どもの「SOSサイン」の見抜き方》

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傘を差して歩く小学生の女子と男子
学級が荒れやすい時期とされる「魔の6月」をどう乗り越える?(写真:Ushico / PIXTA)
  • 樋口 万太郎 中部大学 現代教育学部 現代教育学科 准教授
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N:Nonlinear(非線形)

非線形とは、原因と結果が直線的につながらないことを意味します。

「あの一言や出来事で荒れた」のではないのです。「あの一言や出来事が引き金になった」だけで、本当の原因はもっと深いところに、何重にも積み重なっています。

「前の学年のトラブル」といった今年度の担任が知らないことが原因ということもあります。だから、引き金の部分だけを取り除こうとしても、解決しません。

逆もまた然りです。先生が一生懸命指導しても、すぐには効果が出ないこともあります。「空回りだ」「やっても無駄なのか」と思ってしまうこともある。

でも、効果は遅れてやってきます。何カ月もしてから「あのときの先生の言葉が……」と、振り返って意味を持つことがあります。非線形の時代では、すぐに効果を求めすぎないことが大切です。

I:Incomprehensible(不可解)

ひと言で言えば、「もうわからない」ということです。なぜこの子はこんな行動をするのか。なぜ同じ指導が、この子には効いて、あの子には効かないのか。ベテランの先生でも、過去の経験則が通用しないことが増えています。

「昔ならこうすればうまくいった」が、もう通用しません。これは、先生が悪いわけでも、子どもたちが悪いわけでもありません。時代そのものが、不可解になっているのです。

だからこそ、「全部わかろう」「全部コントロールしよう」と思わないことが大事です。わからないなりに、目の前の子と関わり続ける。その姿勢こそが、今の時代に必要なのではないでしょうか。

蓄積した「わからない」が表面化する

そして、もう1つの大きな要因は、学習内容の蓄積です。

4月からの学習内容で、理解しきれていない部分を抱えている子がいます。算数は特にそうです。4月の内容が5月の土台になり、5月の内容が6月の土台になる。

4月に「なんとなくわかった気になっていた」部分が、6月になって完全にわからなくなる。積み残しが一気に表面化するのです。

わからない子にとって、授業は苦痛です。45分間、何を言っているのかわからない話を聞き続ける。これは大人でも耐えられません。だから、おしゃべりする。手遊びする。友だちにちょっかいを出すといった授業と関係ないことをし始めてしまいます。

これらはすべてが「荒れ」のサインというではなく「SOS」のサインの場合もあると、私は考えています。

対策は、6月のこの時期に、一度立ち止まって復習の時間をつくることです。

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