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学級が荒れやすい「魔の6月」、どう乗り越える? 不安が絶えぬ"BANI時代"の処方箋《子どもの「SOSサイン」の見抜き方》

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傘を差して歩く小学生の女子と男子
学級が荒れやすい時期とされる「魔の6月」をどう乗り越える?(写真:Ushico / PIXTA)
  • 樋口 万太郎 中部大学 現代教育学部 現代教育学科 准教授
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「今日はこれまでの復習をしよう」と言うだけで、わからなかった子は息がつけます。全員に「ここまではOK」という土台を作り直してから、先に進むということを行います。急がば回れです。

進度を気にして先へ先へと進めたい気持ちはよくわかります。でも、土台がぐらついたまま積み上げても、いずれ崩れます。復習は時間の無駄ではなく、6月の荒れを防ぐ投資です。そして何より、「わからない」と言える教室を守るための時間でもあります。

子どもの特性だけが原因ではない

学級が落ち着かないとき、つい「あの子の特性が……」「家庭環境が……」と、子どもの側に原因を求めてしまいがちです。たしかに、子ども一人ひとりの特性は無視できません。

けれども、それだけが荒れる原因ではないと私は思っています。行事による余裕のなさ、雨で発散できない身体のエネルギー、習い事で削られる休息時間、BANI時代特有の不安と脆さ、学習内容の積み残し、教師側の疲労、学級の関係性――。

そうした複数の要因が絡み合って、6月の「荒れ」と呼ばれる現象が起こっているのです。

非線形の時代に、1つの原因にだけ目を向けても、本当の意味での解決には届きません。教室の環境や授業の中で、教師ができることが必ずあります。そこに目を向けたいのです。

「魔の6月」という言葉は、たしかに現場の実感を表したものではあります。でも、その言葉に縛られて「6月はそういうもの」と諦める必要もありません。その理由が少しでも見えれば、打てる手はあります。

行事で疲れているなら、子どもにも教員にも少しゆるみを作ってはいかがでしょうか。例えば、運動会の計画も割り当てが20時間あったときには16時間で計画を作り直す。雨で発散できないなら、教室の中でできる気分転換を取り入れる。学習が積み残されているなら、立ち止まって復習する。

完璧を目指さなくていいので、お互いが余裕を取り戻せるように、少しずつ工夫してみましょう。

東洋経済education×ICTでは、小学校・中学校・高校・大学等の学校教育に関するニュースや課題のほか連載などを通じて教育現場の今をわかりやすくお伝えします。

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