そろわない状況があったら、「それがふつうだよ」と子どもたちに伝えます。逆にそろった時こそ、「みんな同じ意見って、おかしいよね」「一人だけ違う意見の人がいる。宝だね」という言葉を口癖にしましょう。
失敗をたくさん語りましょう。また、難しい状況になったら、子どもたちの前で「ごめんね、先生には難しくて解決できそうにないから、みんなの力を貸してほしいんだ」と率直に話しましょう。
すでに学級崩壊している学級を立て直すには?
では、すでに学級崩壊している場合はどうしたらよいでしょうか。学級を立て直すには4つのステップがあります。

立て直しの第1歩は、担任教師が1人で抱え込まないことです。令和の学級崩壊は、複雑で多層的です。1人で背負うには重すぎます。順を追ってみていきます。
「どの場面で崩れているのか」「誰が困っているのか」「どの子が影響力を持っているのか」「どのルールが形骸化しているのか」。これを管理職・学年・支援担当と共有します。課題の「見える化」は、支援のスタートラインです。
1度に全部は直せません。むしろ、全部に手を出すと、さらに混乱します。「授業中の私語」よりも「特定の子の孤立」が優先、「ルール違反」よりも「安心感の欠如」が優先といったように、「今いちばん大事なこと」を明確にします。
崩れている学級では、ルールが形骸化しています。そこで、あえてゼロから話し合います。「今のクラスに必要なルールって何だろう」「どうすればみんなが安心できるかな」など、このプロセスは、子どもたちの自己決定感を取り戻す効果があります。「自分たちで決めたルール」は、守られやすいのです。
立て直し期は、教師が成功場面をつくりにいく必要があります。「短時間で終わる活動」「全員が参加できるゲーム的要素」「達成が見えやすい課題」など、こうした活動を積み重ねることで、学級の空気が変わり始めます。「できた」という感覚が、学級の再生を後押しします。
学級崩壊は、担任だけの問題ではありません。学校全体で取り組むべき課題です。管理職には次のような役割があります。
・担任の孤立を防ぐ『伴走者』になること(プレイヤー感覚のままの管理職は、多くの場合、状況を悪化させるようです)
・学年・支援担当との連携を調整し、チームで支える体制をつくること
・保護者対応を担任任せにせず、学校としての方針を示すこと
・必要に応じて外部機関(スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカー等)と連携すること
・担任のメンタルヘルスを守ること
特に、令和の学級崩壊は「静かに深刻化する」ため、担任が気づいたときにはすでに限界寸前ということもあります。そのためには、子どもたちに、そして担任に管理職の顔を見せ、足音を聞かせることが重要です。
管理職が早期に関わり、「学校として支える」姿勢を示すことが、立て直しの大きな力になります。



