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ココイチ「売上高が過去最高でも客離れ」は嘆くことなのか? 値上げ時代に問われる「消費者への伝え方」の"本質と変え方"

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カレーハウスCoCo壱番屋 店舗外観
ココイチの客離れは何を意味しているのか(写真:筆者撮影)
  • 鈴木 恵美 外食・小売に強いプロ広報/初代プレスリリースエバンジェリスト
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壱番屋の2026年2月期通期決算によると、売上高は655.18億円(前期比+7.4%)と過去最高を更新した。一方で、客数は2024年秋頃から漸減傾向にある。最新の決算資料を見ていくと、前年割れか、前年と同水準(100%程度)にとどまっている状況だ。

壱番屋の2026年2月期上期決算資料。客単価上昇で売上を維持する一方、客数は前年を下回っている(画像:株式会社壱番屋 2026年2月期決算会資料より)

中間期決算では、上期の客単価が前年比+8.1%に対し、客数は-5.4%という構造が示されている。さらに、ココイチは2024年8月に価格改定を実施している。

構造はシンプルだ。大幅な値上げによって客単価が押し上げられ、客数の減少を吸収して増収を維持している。

外食チェーンは今、どこまでの客数減を織り込んで値上げをしているのか。どこから先がブランドとしての毀損になるのか。その意味で、ココイチは「値上げ後のブランド耐性」を測る象徴的な事例になっている。

例えば、かつやの「やったこと」と「やらなかったこと」

比較対象として興味深いのが、とんかつ・カツ丼の専門店チェーン「かつや」だ。

アークランズの決算説明資料によると、グループ会社のアークランドサービスホールディングスが展開する「かつや」の2025年通期累計は、既存店売上高102.9%、客数98.8%、客単価104.1%だった。10月の価格改定後、11月には既存店客数が一時100.3%となったが、12月には96.4%と再び前年割れに戻った。

アークランズ決算説明資料より。価格改定後、一時的に客数は前年超えとなったが、その後は再び前年割れとなっている(画像:アークランズ株式会社 決算説明資料より)

両社とも客数は前年を下回る局面が続いているが、ココイチの上期が客単価+8.1%・客数-5.4%だったのに対し、かつやの2025年通期は客単価+4.1%・客数-1.2%にとどまっている。

かつやには、紙だけでなく、かつやアプリによる100円割引券や、年間を通じて複数回のフェアメニュー、お得なキャンペーンという「習慣的な想起の仕掛け」がある。価格改定のタイミングに限らず、これまでも実施してきた「また行こう」を引き出すきっかけが動き続けている。

会計時に複数の客が自然に取り出していた100円割引券。店内・お持ち帰り共通で2026年6月末まで有効。「また来る前提」が、習慣として根付いていた(写真:筆者撮影)
80gロースを使用したカツ丼(梅)は682円。かつやアプリや紙の100円割引券を使うと582円で食べられる(写真:筆者撮影)

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【一方で「やらなかったこと」】

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