現地でゲートボールの道具を見せてもらったところ、確かにさまざまな消耗品があった。
・大会時に使用するゼッケン
・参加者を管理するノート
・ペン
・ボール
など、壊れたり使い切ったりすると買い替えていく必要がある。
とはいえ、大会参加費や入会費は決して高額ではない。それでも、消耗品の一つひとつ、審判への謝礼の一回ごとに、この活動はささやかな費用を必要としている。助成金と少額の会費で、その収支はかろうじて成り立っていた。そして、活動を支えるうえでより切実な問題は、お金ではなく人のほうにあった。
実はゲートボールは人気が低迷しているらしい
品川区ゲートボール協会は、1985年に設立された団体だ。品川区スポーツ協会の加盟団体にあたり、登録会員は約50名。ただし、実際に活動しているのは20名弱にとどまる。
持病や怪我で、会員であってもプレーから遠ざかる人が少なくないという。
もっとも、これは品川区に限った話ではない。全国の都道府県団体を束ねる日本ゲートボール連合の加盟会員数は、1980年代の60万人をピークに、2016年には10万人を割り込んだ。その後も、会員数の減少には歯止めがかかっていない。
かつて「老後のスポーツ」の代名詞だった競技は、いま静かに縮小している。
「実は、ゲートボールは人気が低迷しているんですよ」
そう打ち明けてくれたのは、御年80を超えるベテランプレイヤーの男性だった。理由を尋ねると、外からは見えにくい事情が浮かび上がってきた。
