東洋経済オンラインとは
ライフ

がん患者7885人の"声" がんになって失われたのは「健康」だけではない――調査で判明「4つの悩み」とは【医師が解説】

7分で読める
ベッドに横たわる患者
がんになって気づく「4つの悩み」とは(写真:mits/PIXTA)
  • 山口 建 静岡県立静岡がんセンター名誉総長
2/4 PAGES

全国の患者会やがん診療連携拠点病院の協力を得て、2万6000件の悩みや負担についての証言を、『2003年 がんと向き合った7,885人の声(がん体験者の悩みや負担等に関する実態調査 報告書概要版)』として2003年にまとめた。

また、筆者は2002年に静岡がんセンターの総長に就任したが、静岡がんセンターの「がんよろず相談」での年間1万件以上の相談内容も参考にしながら、「がん患者の悩みや負担に関する静岡分類」を完成させた(文献4-8、4-9、4-10)。

これらの研究は、ある医学者からは「誰もが重要と思うが、誰も実現できなかった研究」と評された。

静岡分類では、がん患者や家族が体験する苦痛・悩み・負担を、「診療上の悩み」「身体の苦痛」「心の苦悩」「暮らしの負担」という4つに分類し(図表4-5)、それぞれの柱の下に、大分類、中分類、小分類、細分類を置いている。

以下にこれら4つの柱について説明しよう。

(画像:『高齢者とがん-健康管理、診断・治療から心と暮らしのケアまで』より)

4つの「がんの悩み」とは?

■診療上の悩み

「診療上の悩み」には、病院や医師の選択、医療スタッフとの信頼関係、がんの告知、「インフォームド・コンセント(説明と同意)」や「セカンドオピニオン(第二の意見)」への対処、病状が理解できず事態を掌握できないことなどが含まれる。

次ページが続きます:
【医療者と意思疎通ができない】

3/4 PAGES
4/4 PAGES

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

ライフ

人気記事 HOT

※過去1週間以内の記事が対象