ついに「子ども・子育て支援金」の徴収が始まった。
会社勤めの人は、給与明細に「子ども・子育て支援金」という項目で記載されているケースもあるが、法的な記載義務がないため、内訳の記載がない場合も多いだろう。年収にもよるが、月300~900円程度が天引きされていたはずだ。
同支援金をめぐっては、たびたび「独身税」という俗称で話題になってきた。この制度は、独身者や子どものいない世帯も一律に負担する仕組みであることから、「給付と負担」の受益負担格差が生じ、不公平感が強いという批判や議論を呼んでいたからだ。
「独身税」という言葉をめぐるマスコミへの批判
だが、ここに来て「独身税」という俗称をマスコミが使うことへの反発が生じている。5月8日付の日経新聞のコラム「『独身税』で出生率は回復するか」が、SNS上で「独身税」という言葉を安易に用いて誤解を広げているとやり玉に上がった。反論の趣旨は、「労働者全員が負担している」「そもそも税ではない」というものであった。
本当にそうなのだろうか。言葉狩りの様相を呈している中で、改めて「独身税」「子なし税」と揶揄(やゆ)される子ども・子育て支援金の問題点を整理する必要があるだろう。
まず、「独身税」「子なし税」という名称の新税が導入されたと本気で信じている人はほとんどいない。この言葉に表されているのは、同支援金が「事実上の独身税」「事実上の子なし税」として機能しているという、冒頭に挙げた「給付と負担」の受益負担格差に対する皮肉なのだ。
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【子どもがいない人にとっては「負担のみ」となる構造】
