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フランスの経済紙の日曜版『ラ・トリビューン・ディマンシュ』が2026年5月9日に発表したイプソスBVA-Cesiの世論調査によると、フランスのエマニュエル・マクロン大統領の支持率は依然として非常に低いことが明らかになった。
マクロン氏の支持率は前回調査より2ポイント低下し21%、支持しないと答えたのは全体の75%、首相の不支持率は59%で、大統領の人気は依然として低迷している。
マクロン大統領の人気が下がり続ける訳
2017年まで大統領を務めたフランソワ・オランド前大統領の史上最低の13%には達していないが、39歳の若さで鳴り物入りで大統領に就任したマクロン氏の当初の支持率64%に比べると過去最低の支持率を更新中だ。
逆に内政でさまざまな難題に取り組むセバスティアン・ルコルニュ首相の支持率は、高いとは言えないが28%とマクロン氏を上回っている。
2期目のマクロン大統領は24年夏の国民議会(下院)の解散と総選挙を前倒しで実施した結果、政治的混乱が生じた。選挙の結果、国民議会は3つの主要政党に分かれ、いずれも過半数に届いていない。
これに伴う不確実性と財政悪化懸念から総選挙の結果を受け、熟練のミシェル・バルニエ元外相を首相に任命したが3カ月で挫折し、中道連合の重鎮、フランソワ・バイル氏を新首相に指名した。しかし、事態は改善されなかった。
大統領は外交、首相が内政という不文律があるフランスだが、首相を変えても事態が改善しなければ大統領の責任が問われる。とくに金融界出身のマクロン氏の場合は経済状況の改善に期待が多かった。最も注目される失業率が24年以降は7.3%と低位安定を続けていたが、成長鈍化や財政緊縮、中国需要の減退などで景気減速が止まらない。26年第1四半期(1~3月)の失業率は8.1%で21年以来の高水準を記録するなど再上昇局面に入り、不人気を後押ししている。
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