アテンションは瞬間的な現象だ。今日バズった投稿も、明日には忘れられる。話題性は時に重要だが、それが信頼や選択理由に直結するとは限らない。むしろアテンションを目的化してしまうと、ブランドの軸はすぐにぶれてしまう。
SNSでのバズを狙うあまり、ブランドのトーンや価値観にそぐわない投稿をして炎上するケースは後を絶たない。たとえば、環境配慮を謳うブランドがPRの一環で大量のノベルティをばらまき、結果として矛盾を指摘されて信頼を失う。これは、アテンションとブランドが一致しない危うさを示している。
どれだけ話題になっても、そこに一貫性がなければただのノイズで終わる。逆に、爆発的な注目を浴びなくても、静かに、しかし確実に信頼を積み上げていくブランドは、長期的に選ばれ続ける。アテンションは「引き寄せる力」だが、ブランドは「留まり続ける理由」である。それこそがブランドの本質であり、アテンションとの決定的な違いである。
「高価」ではない
多くの人がブランドという言葉に「高価」「ラグジュアリー」といった印象を抱いている。確かにエルメスやシャネルといった高価格帯のブランドが象徴的な存在として語られることは多い。
だが、高級品であることがブランドの条件ではない。どれだけ高価であっても、信頼がなければ人は離れていく。価格は「価値を表す数字」ではなく、「選ばれる理由の一部」にすぎない。重要なのは、その商品やサービスが人にとって選ぶ必然性を持っているかどうかだ。
たとえば、グーグルやインスタグラム(Instagram)、ティックトック、ユーチューブ、そしてChatGPT。これらのプロダクトは無料で使える。アマゾンプライム(Amazon Prime)も、比較的安価な月額料金で、配送料や動画などの特典を利用できる。いずれもいわゆる高級品ではない。そもそも無料、もしくは低価格で提供されている。
そして、そこに壮大な「ストーリー」があるわけでもないし、人々がそのプロダクトやサービスに憧れているわけでもない。それでも圧倒的に選ばれ、日常に深く浸透している。そこにあるのは顧客にとっての付加価値だけではなく、信頼による差別化である。
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【サム・アルトマンが情報発信を続ける理由】
