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「食べ物を粗末に」「下品」…ホリエモンのプロデュース店「WAGYUMAFIA」が大炎上 専門家が指摘する"店と客の共犯関係"とは

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堀江貴文氏
堀江貴文氏がプロデュースする会員制高級レストランはなぜ炎上したのか?(画像:堀江貴文さんのinstagramより)
  • 東龍 グルメジャーナリスト
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需要を支えるのはインバウンドだ。観光庁の調査によれば、24年の訪日外国人は3687万人、旅行消費額は8兆1257億円と過去最高を記録した。

1人当たりの旅行支出は22万7000円で、そのうち飲食費は4万9000円。飲食費は19年の3万4740円から、約1万4000円も増加している。円安だけでは説明できない高付加価値消費が動いていると言えよう。

東京の高級店は、いまや国内外の富裕層が殺到する舞台となっているのだ。

店側と客側の共犯関係

店側の論理

この過熱した市場で、店側にはどのような論理が働くのか。

第1に、「他とは違うこと」をしなければならないという強迫がある。コース3万円以上という価格を支払う客は、すでに何百軒と回ってきた猛者であることが多い。舌が肥えており、目新しい体験でなければ満足しない。

経営者からすれば、客を驚かせ、SNSで拡散され、次の予約につなげる。このサイクルを回し続けなければ生き残れない。

次に、高単価ゆえに「客に喜んでもらいたい」という強い動機が働く。店側からすれば、目の前の客が満足してくれれば、その店の選択は正解となる。高級店において、キャビアやトリュフを惜しみなく盛りつけたり、希少な食材を客の目の前で豪快に扱ってみせたりする演出は、いまや珍しいものではない。

食材の希少性や贅沢さを視覚化する行為は、現代の高級店において一定の役割を持っている。

客側の論理

客側にも、独自の論理がある。

まず「他では絶対にできない体験」への渇望だ。希少な食材、贅沢な使い方、有名職人が目の前で握る一貫。これらは単なる食事ではなく、唯一無二の体験として消費される。

第2に、承認欲求である。「予約困難店に行った」「あのシェフに認知されている」という事実は、SNS時代において強力な社会的ステータスとなる。

店の常連という地位は、行きにくい場所への扉が開いていることを意味する。だからこそ、客は店を批判しづらくなる。常連になって、ほかの客とは差別化されたい。批判すれば、もう次の予約は取れないかもしれない。

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【店と客が共有する連帯感】

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