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ビジネス #ドローン経済安保の衝撃

韓国が先行する「ドローン軍拡×脱中国依存」の実像/欧州輸出・実戦評価・50万人戦士計画で日本を引き離す

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伊藤氏によると、ドローン対応は日本より韓国が先行しているという(撮影:今井康一)

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防衛・軍事分野におけるドローンの重要性が急速に高まっている。日本政府も生産基盤の強化や制度整備に注力するが、隣国の韓国ではそれに先行する形で、軍の運用改革と産業育成が一体的に進められてきた。韓国の防衛産業と東アジアの安全保障に詳しいキヤノングローバル戦略研究所の伊藤弘太郎・主任研究員に、実像と背景を聞いた。

――防衛省がドローンの導入や対処に本腰を入れていますが、韓国の場合はどうですか。

日本では、制度整備や産業支援を含めた本格的な議論は、ロシアによるウクライナ侵攻以降に加速した印象がある。一方、韓国の場合はそれより早い段階から動いていた。

防衛産業全体の動向としてみると、2014年のロシアによるクリミア併合以降、欧州では対ロシアの脅威認識が急速に高まった。この中で注目された装備の1つが、韓国のハンファ・エアロスペースが製造するK9自走榴弾砲だ。10年代後半にはフィンランドやノルウェー、エストニアなどが相次いで導入し、韓国製装備品の欧州市場での存在感が増していった。

こうした動きと並行して、ドローン分野でも政策的な位置づけが徐々に強化されていった。

――これまでにどのような動きがありましたか。

日本の自衛隊と比べても早い段階から本格的な取り組みが進められてきた。大きな契機となったのが、17年に発足した文在寅(ムン・ジェイン)政権が推進した「国防改革2.0」だ。AIやドローンといった先端技術を前提とした軍事力への転換を掲げた構想だった。

その背景には、急速に進む少子化がある。韓国の合計特殊出生率は大きく低下し、徴兵制を維持しても将来的な兵力確保が難しくなることが見込まれていた。こうした状況の中で、無人化・省人化技術を軍事に組み込む必要性が強く認識されるようになった。

18年前後には、陸軍が将来の戦場を見据えたロードマップである「陸軍ビジョン2050」を策定し、専門部隊として「ドローンボット戦闘団」を創設した。部隊内での整備・運用能力の内製化を進めるなど、ドローンを前提とした部隊運用の早期確立に向けた取り組みが段階的に進められてきた。

伊藤弘太郎(いとう・こうたろう)/キヤノングローバル戦略研究所主任研究員。 2001年中央大学総合政策学部卒業、17年同大学大学院法学研究科博士後期課程単位取得満期退学。衆議院議員事務所勤務、内閣官房国家安全保障局の参事官補佐を経て、21年1月から現職。法政大学の特任准教授、立命館大学客員准教授も務める(撮影:今井康一)

北朝鮮の脅威とドローン運用能力の底上げ

――軍におけるドローンの運用を急ぐ背景には北朝鮮の動向もありますか。

大きな要因の1つと考えられる。朝鮮半島情勢を踏まえ、韓国にとっては即応性の高い無人戦力の整備は優先度の高い課題となってきた。

ウクライナの戦場では北朝鮮の兵士がドローン戦を命懸けで学んでいるとされる。当初はドローンからの隠れ方もわからず犠牲を出したが、その代償のうえにノウハウを蓄積している。さらに、イランがロシアに供与した自爆ドローンを北朝鮮が自国生産し始めているとの情報もある。

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