4月21日、高市早苗政権の発足から半年が経過した。首班指名に際しては当時、自民党が衆参両院で少数与党だったことから、日本維新の会を連立パートナーに招くことで首相就任にこぎ着けたが、先の衆議院選挙での自民党の歴史的圧勝を経て、連立与党としての維新の「存在感」が薄れ始めている。
そうした中で、維新を率いる吉村洋文代表(大阪府知事)の「独裁的言動」に対する同党内の不満・反発が目立ってきており、吉村氏の統率力が厳しく問われる状況となっている。とくに不満や反発を生んでいるのは、維新の看板政策でもある「副首都構想」の実現に向けた住民投票のあり方をめぐる吉村氏らの対応だ。
当初から住民投票の実施に前のめりだった吉村氏だが、その独断専行ぶりに、吉村氏を支えるはずの地域政党・大阪維新の会からも問題視する声が相次ぐ事態となっている。
内閣改造人事への対応が維新の未来を左右
衆参両院での少数与党という窮状から脱するため、高市首相(自民党総裁)が唐突に決断したのが「維新との連立」だった。ただ、政権発足時から現在に至るまで、維新は「閣外協力」という「本当の意味の連立ではない状況」(政治ジャーナリスト)が続いており、衆院選を経て超巨大政党となった自民党内では「もう維新は邪魔者でしかない」(幹部)との厳しい声も少なくない。
とはいえ、高市首相にとっては「脆弱な党内基盤を考慮すれば、維新との連立は政権運営の“命綱”」(官邸筋)でもある。だからこそ高市首相は吉村氏との個人的な信頼関係を大切にし、「吉村氏にとってもそれが連立維持の“最後の砦”となっている」(維新幹部)のが実態とみられる。
ただ、ここにきて、自民党内での「高市降ろし」の動きが目立ち始めるとともに、イラン問題などで国際情勢も流動化している。こうした状況を踏まえて、今国会閉幕後の内閣改造人事の時期や内容に、政界関係者の耳目が集まっている。
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【維新内部の空気が変わってきた背景】
