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投資家は「2028年まで利確を待つ」と大喜び、それでも"ぬか喜び"になりかねない暗号資産「分離課税」の小さくない落とし穴

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暗号資産
暗号資産取引の利益にかかる税金が大幅に安くなる? だが、事情はそう単純ではない(写真:koni-film/PIXTA)
  • 斎藤 健二 金融・Fintechジャーナリスト

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1億円の利益に対して、税金が約5000万円——。暗号資産(仮想通貨)で大きく儲けた個人投資家が直面してきた現実である。株式であれば約2000万円で済むところが、暗号資産は累進課税であるため、最大55%の税率が適用されてきた。

この状況が変わる。3月末、暗号資産の取引に申告分離課税を導入する税制改正法案が成立した。2028年からの適用が見込まれ、税率は一律20.315%となる。業界は歓迎ムードで、「28年まで利確(利益確定)を待つ」という投資家も増えている。

だが、本当に手放しで喜べるのか。ブロックチェーン推進協会(BCCC)が4月21日に都内で開いたイベントで、暗号資産に詳しい税理士2人と自民党税制調査会「インナー」を務める井林辰憲衆議院議員が登壇した。税理士の八木橋泰仁氏は開口一番、こう切り出した。

「世間はめちゃくちゃ喜んでいるが、『本当にそれでいいの?』」

税率が最大で「半分以下」になる

そもそも、今回の改正の趣旨は何かを整理しておくと、暗号資産の取引で得た利益を、株式や投資信託と同じ「金融商品」として扱い、申告分離課税の対象とする——。一言でいえばそれに尽きる。

同じ利益でも、株式なら20.315%で済むのに、暗号資産だと半分以上が税金で持っていかれる。この「不公平感」の是正を、業界は数年来求めてきた。

状況が動き出したのは21年ごろ。自民党内でも当初は「ビットコインは詐欺」との声が強かったが、片山さつき氏や井林氏ら一部議員が議員連盟で議論を重ね、金融庁も約5年をかけて金融制度改革の一環として検討を進めてきた。

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【変わるのは「税率」だけじゃない】

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