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投資家は「2028年まで利確を待つ」と大喜び、それでも"ぬか喜び"になりかねない暗号資産「分離課税」の小さくない落とし穴

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暗号資産
暗号資産取引の利益にかかる税金が大幅に安くなる? だが、事情はそう単純ではない(写真:koni-film/PIXTA)
  • 斎藤 健二 金融・Fintechジャーナリスト
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分離課税から外れるものは多い。海外の取引所での売買、自分のウォレットで使うDeFi(中央の運営者を介さない金融サービス)、暗号資産を預けて利息のような報酬を得るステーキングやレンディング。これらはいずれも従来どおり総合課税のままで、最大55%の税率がかかる。

暗号資産の投資家が信頼を寄せる税理士、村上裕一氏のもとには「海外取引所やDeFiで一撃100倍、1000倍の利益を出した投資家」が少なくないが、「その方々は分離課税の恩恵を受けられない」という。

Excelでは計算できない? 4つに分かれる税制

対象範囲が限定されるだけではない。改正後、暗号資産の取引は課税の扱いが4つに分かれる。村上氏の整理はこうだ。

① 特定暗号資産を国内取引所で売買した場合は、分離課税の譲渡所得で税率20.315%
② 特定暗号資産以外の銘柄を国内取引所で売買した場合は、総合課税の譲渡所得で最大55%
③ 海外取引所や分散型取引所(DEX)での売買も、総合課税の譲渡所得
④ 暗号資産を預けて報酬を得るステーキングやレンディングは、原則として雑所得で総合課税

同じビットコインでも、どこで売るかで扱いが変わる。国内の登録取引業者を通じた売却であれば分離課税、海外取引所やDEXで売れば原則として総合課税になる。

ビットコイン自体はどこで保有していても同じビットコインだが、売却経路によって所得区分が分かれるという複雑さだ。「これをExcelで(取得価格を)計算するのは、もう無理です」と八木橋氏は言う。

イベントに登壇した(左から)BCCCのDeFi部会長を務めるエックスウィン代表の荒澤文寛氏、自民党税制調査会インナーの井林辰憲衆議院議員、ファシオ・コンサルティング代表の八木橋泰仁税理士、暗号資産に詳しい村上裕一税理士・公認会計士(写真:筆者撮影)

ETFはさらに別枠だ。ビットコインETFは株式と同じ「有価証券」扱いで、分離課税20.315%、ほかの株式との損益通算もできる。「金の現物は総合課税だが、金ETFは分離課税。暗号資産も同じ構造」(井林氏)というわけだ。

分離課税の影響は、対象範囲と実務負担だけではない。少額の利益しか出していない普通の投資家にとっては、税率変更そのものがむしろ「増税」に働く。

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【増税になってしまうのはどんな人?】

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