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[Book Review 今週のラインナップ]
・『自由と平等 「正義」のための設計図』
・『体育会系 日本のスポーツ教育が創った特異な世界』
・『シン・SNS論 テック・ファシズムの支配に、どう立ち向かうか?』
評者・人文ライター 斎藤哲也
ロールズ『正義論』の理念を 実践的なアイデアとして示す
20世紀最大の政治哲学者と称されるジョン・ロールズが1971年に著した『正義論』は、政治哲学の金字塔的な著作として知られている。しかし、学問的には圧倒的な影響力があったにもかかわらず、これまで現実の政治にはほとんど影響を与えてこなかった。
本書は、抽象的で難解とされがちなロールズの正義論のエッセンスを解説すると同時に、それを21世紀の政治・経済システムの再構築に向けた実践的なプログラムとして蘇らせていく。
最大の読みどころは、ロールズが理論化した「公正としての正義」という理念を具現化するためのアイデアが、じゃんじゃん出されていく点にある。例として、評者が「いいね!」と思ったアイデアを2つ挙げよう。
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