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ビジネス #働く障害者の今 ~「法定雇用率」引き上げの理想と現実~

障害者の雇用率15%超と上場企業トップ、フレアス社長「テクノロジーで健常者との差を埋める」独自の評価制度の中身

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障害者雇用率22.52%のフレアス。障害者が活躍できる工夫について澤登拓社長に聞いた(撮影:梅谷秀司)

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企業に障害者の雇用を義務づける「障害者雇用率制度(法定雇用率)」が今年7月に2.7%へと引き上げられる。2025年6月1月時点の民間企業(法定雇用率2.5%)の平均実雇用率は2.41%、現状の2.5%を達成している企業の割合は46%でしかない。厳しい事業環境下で余裕がなかったり、どのように戦力化するかわからなかったりする企業は少なくないからだ。
上場企業でトップの雇用率15.13%(23年度)を誇るのが、訪問マッサージを主力とするフレアス。同社は視覚障害を持つ「あん摩マッサージ指圧師」を多数雇用する。車の運転や書類記入をサポートする人材とペアを組ませることで活躍できているという。視覚以外の障害者の雇用も拡大しており、足元の雇用率は22.52%まで上昇した。フレアスの澤登拓社長に障害者雇用の要諦について聞いた。

――フレアスの障害者雇用率は非常に高い水準です。事業特性が大きな理由だと思いますが、もともと障害者雇用を想定していたのですか。

主力事業である訪問マッサージは、国家資格を持った「あん摩マッサージ指圧師」が、麻痺があったりする高齢者のお宅や施設に伺ってマッサージによって痛みの緩和や症状の改善を行っている。医師の同意の下で医療保険制度の適用対象となっている。

実は視覚障害者を雇うことになったのはたまたまだ。私自身がはり師・きゅう師・あん摩マッサージ指圧師で、2000年に地元・山梨の実家で訪問マッサージの会社を興した。患者さんやご家族には非常に喜んでもらえ、ニーズは非常に多かった。

だが、鍼灸マッサージ師の人数が少なく、特に山梨は人手不足で採用に苦労した。そうした中、3番目に応募してきたのが全盲の50代男性だった。

最初は躊躇があった。訪問には車の運転が必要だが、「どうやって訪問するんだ?」と。しかし、人手が欲しいので、私の弟が運転や書類作成などをサポートする体制で働いてもらったところ、非常に評判がよく、うまく回った。

障害があっても、しっかりサポートすれば戦力になることがわかったので、その後は視覚障害者も晴眼者も関係なく働いてもらうようになった。

視覚障害者の活躍を支える仕組み

――サポート役をつけるほかに工夫をしたことは。

iPadを活用している。読み上げ機能や(弱視の方なら)拡大機能、音声入力をうまく使っている。晴眼者でも眼鏡をかけるのと同じで特別なことではない。

研修や教育では見せて教える、見て覚えることができないので、手を取って、触って「こうだよ」と手技を教えている。私自身が盲学校で教えているので、そうした経験から学んだこともある。

――デジタルに頼れない研修などでは苦労が多いですか。

日本の視覚障害者教育は、江戸時代から行われてきた。約400年前、杉山和一という全盲の鍼灸師が両国に視覚障害者のための職業訓練学校を世界で初めて作った。手を取って、触ってアナログで技術を教え、教わってきた。

さらに、日本にはもっと昔から「当道座」という視覚障害者の団体があって、鍼灸や芸能を担っていた。視覚障害者に活躍してもらう仕組みが昔からあったといえる。そういった意味では特別なことではない。

しかも、今はさまざまなテクノロジーがある。創業5年目くらいでeラーニングを導入した。「動画が見えないではないか」と思われるだろうが、音声で聞けるので有効だ。iPadもかなり早い段階で導入した。全国に店舗展開していく中で、こうしたテクノロジー活用はマネジメントサイドでも大いに役立った。

この先はAIの進化によって障害者と健常者の差はもっとなくなる。音声入力の精度は上がっているし、自動運転が実現すればサポートドライバーもいらなくなる。テクノロジーの進化は福音だ。

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【全国ナンバーワンは全盲の男性】

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