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細胞の老化を抑え、長寿にもつながる「ポリアミン」は60歳を過ぎると急減! 医師が勧める《老いに抗う腸活食》とは

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不足した「ポリアミン」を補充する2つの方法を紹介します(写真:kouta/PIXTA)
  • 松藤 千弥 東京慈恵会医科大学学長、医学博士
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まず、腸内細菌がポリアミンをつくっていることを確認した研究を紹介しましょう。

実験室で飼育されている普通のマウスの大腸には、人と同じように腸内細菌がいます。一方、特別な無菌装置の中で飼育することによって、腸内細菌をまったく持たない「無菌マウス」をつくることができます。

この2種類のマウスの大腸の中身のポリアミン濃度を調べると、無菌マウスでポリアミンがほとんど検出されず、通常マウスでは、はるかに高い濃度で存在していることがわかりました。つまり、腸内細菌がポリアミンを産生していることが、この研究によって示されたのです。

「シンバイオティクス」を活用する

人の腸内細菌の種類は、少なくとも1000種類、最近の研究では3000種類を超えるともいわれています。1人あたりでは100~200種類ほどの腸内細菌が存在し、その総数は約40兆個と推定されています。これは、人の体の細胞数(30兆個以上)と同等以上の数です。

種類も数も非常に多く、しかも大腸の外では培養が難しい菌も多いため、どの菌がポリアミンをつくっているのか、どんな環境でポリアミン産生が高まるのかなど、腸内細菌とポリアミンの関係は謎に包まれていました。

その後、さまざまなところで地道な研究が積み重ねられ、人の大腸内でポリアミンの産生を高める方法(特定の菌の組み合わせと、ポリアミンの原料となる物質の存在)が、日本人のグループによって、世界で初めて報告されました。その内容は、後ほど説明します。

では、研究によって明らかにされた、腸内細菌にポリアミンをつくってもらう方法を見ていきましょう。

みなさんは「シンバイオティクス」という言葉をごぞんじでしょうか。体によいはたらきをする生きた菌(プロバイオティクス)と、その菌のエサや利用される物質(プレバイオティクス)を同時に摂取する方法のことです。「シン(Syn)」は「一緒に」という意味です。

通常は、よい菌を増やすために、そのエサを一緒にとる、という考え方ですが、ポリアミンを増やす場合は少し発想が異なります。

次ページが続きます:
【「ポリアミンをつくる環境を腸内につくる」】

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