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高市官邸が主導した日銀審議委員人事/審議委員「総リフレ派」化は可能か、その限界を検証する

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今年1月、金融政策決定会合に臨む植田日銀総裁(中央)ら。審議委員も一票を投じる重要な意思決定の場だ(写真:共同)
  • 軽部 謙介 帝京大学教授・ジャーナリスト

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やや旧聞に属するが、日本銀行の審議委員交代が発表された。

野口旭氏から浅田統一郎氏(4月1日付で就任)へ、中川順子氏から佐藤綾野氏(6月就任予定)へ。新任の2人はリフレ派で財政拡張容認ともいわれている。高市早苗首相就任後初の人事であり、市場から注目を浴びた。

関係者の話を総合すると、官邸が2人の名前を財務省に伝達したのは今年1月。同省に知らせるのは事務手続きを担うからだ。

通常、審議委員人事が近づいてくると、財務省・日銀が連携して候補者リストを作成し官邸に届ける。今回もリストは作成されたようだが、官邸は完全無視。首相周辺で決め、財務省・日銀にはいっさい相談しなかった。

政府筋によると、新委員の名前を聞いたとき財務省幹部は「誰だ、それは」とうなったといい、官邸が「絶対保秘」を命じたため、日銀に情報が伝えられたのは発表とほぼ同じタイミングだったという。新任の2人はリフレ派の元日銀副総裁に近い。今回の人事はこの元副総裁が高市首相に直接推挙したという見方が広がっている。

審議委員人事はどう変わったのか

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審議委員制度の導入は1998年。日銀法改正の目玉の1つだった。それまで政策委員と呼ばれたポストは完全に「お客様状態」。さしたる議論もなく日銀の事務当局の意向で物事が決まっていったことから「スリーピングボード」と揶揄されていた。

そこで新日銀法には、議論の活性化と多様性確保を狙い「審議委員は、経済又は金融に関して高い識見を有する者その他の学識経験のある者のうちから、両議院の同意を得て、内閣が任命する」(第23条第2項)との条文が入った。狙いは当たり、98年以降決定会合での議論はかなり濃密になった。

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【審議委員はどう判断するのか】

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