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5月3日の憲法記念日で現憲法施行から79年となる。高市早苗首相は4月12日、都内のグランドプリンスホテル新高輪で開催された自民党大会であいさつし、「立党から70年。時は来ました。憲法改正に向け、国会においては、『結論のための議論』を進めてまいりましょう。そして、改正の発議について、『何とかメドが立った』と言える状態で、来年の党大会を迎えたい」と訴えた。
2月8日の衆議院総選挙で「超圧勝」を遂げた高市首相は20日、国会での施政方針演説で、「国力の強化」「国内投資促進のための『責任ある積極財政』」「経済安全保障」「消費税減税法案の早期提出」など、政権の実行プランを打ち出した。併せて末尾で「改憲案発議の早期実現に期待」と付言したが、党大会では、さらに踏み込んで「1年以内の発議」と期限を切った。
自民党は今回の衆院選で316議席を獲得し、1955年11月の結党後初めて単独で3分の2を超えた。改憲は「各議院の総議席の3分の2以上の賛成」による国会発議と国民投票での「過半数の賛成」が必要だが(憲法第96条)、衆議院では条件をクリアした。
参院では改憲発議に2議席不足
一方、参議院の「総議員の3分の2以上」は166だが、現在、改憲容認とみられている各党の議席は、自民党101、連立与党の日本維新の会19、野党側は国民民主党25、参政党15、チームみらい2、日本保守党2である。6党合計は164で、発議要件に2議席不足している。それを承知で、首相は「憲法施行80年の来年春までに発議を」と言い切ったのだ。
高市氏は衆院選当選2回だった97年4月の取材で、政治を志したきっかけについて、「金融や為替の勉強をと思って入った松下政経塾で、『大転換期で国の仕組みも世界の構造も変わる』という松下幸之助さん(現パナソニックの創業者)の話を聞き、国の枠組みづくりに関わる仕事をと決心した」と述べた。国づくり、国家観、歴史認識などを重視する保守路線は93年の初当選以来の姿勢で、当時から「自主憲法の制定」を唱える改憲論者だった。
だが、自身の挑戦目標として改憲を強く認識したのは、安倍晋三元首相との連携が強まる2005年以降と思われる。安倍氏は生前に一度、高市氏を後継リーダーと見定めて、本格的に後押しした。
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【郵政選挙が転機となった高市氏の復活劇】
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