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目に見えないため実感は薄いが、紫外線量は年々増加している。気象庁が発表している紫外線予測情報で、日中の外出を控えることを推奨している「非常に強い」以上の日は、この35年で倍増した。月別に見ると、4月から9月の紫外線量は年間の約70~80%を占めており、これからの季節は警戒が必要なことがわかる。
紫外線対策というと肌を思い浮かべる人が多いかもしれないが、実は目が受けるダメージも大きい。眼科医の西之原美樹氏は、「紫外線量の増加によって、皮膚だけでなく目も『日焼け』による障害が増えています」と指摘する。
「目の日焼け」とは聞き慣れないが、急性角膜炎や強膜炎の充血、視力低下につながる白内障の進行を早めるリスクがあるという。そのメカニズムと、ビジネスパーソンが今すぐできる対策を探った。
強い紫外線が角膜の炎症にも…
紫外線はどうやって「目の日焼け」を引き起こすのか。西之原氏は次のように説明する。
「目の表面は、涙で守られています。ところが、強い紫外線を浴びると、涙が蒸発して目の表面が乾燥してしまうのです。そこへさらに紫外線が当たることで、目の表面にある角膜が炎症を起こします。これが『目の日焼け』で、よく見られる症状としては、スキー場で起きる『雪目』などの紫外線角膜症があります」
紫外線角膜症は急性角膜炎の一種。目が充血して異物感が生じるほか、涙が止まらなくなったり、痛みで目が開けにくくなったりする。その状態となっても、目は瞬きをするため、さらに症状が重くなる。
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【紫外線は白内障の進行を後押しする】
