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AIが即答する時代に、なぜ「図を描く人」が最強なのか? 本質を瞬時に見抜く、究極の構造化スキル【前編】

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平井孝志氏、西岡壱誠氏
平井孝志氏と西岡壱誠氏が、「AI時代における「頭のいい人」とはどんな人か」について対談した(撮影:尾形文繁)(撮影:尾形文繁)
  • 平井 孝志 筑波大学大学院ビジネスサイエンス系教授
  • 西岡 壱誠 ドラゴン桜2編集担当
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平井:そもそも文章というものが、物事の構造や因果関係を直接的に表現するようにできていませんよね。文章とは「情報の羅列」です。言葉をつないで「文脈」をつくり、情報に「意味」を持たせることはできますが、その羅列した情報たちの関係性をそのまま表記する方法は、文章にはありません。だから、要素を線でつないだり◯で囲ったりして図で考えると、文章を読むだけよりも手っ取り早く構造をつかめるわけです。本質的な理解にも手が届きやすくなる。

西岡:そうですね、たしかに。

図は「思考の見える化」である

平井:どちらかというと、私は昔から文系より理系のほうが得意で、歴史や国語の教材の長い文章を見るだけでゲッソリしていたクチなんです。「これ全部読まなくちゃいけないのか。面倒くさいな……」と。

西岡:わかります(笑)。

平井:だから、なるべく構造を理解できるように線や◯を使って図式化し、文章を読んで覚える労力を極限まで減らすことばかり考えていました。受験勉強のときも読書するときも、ずっとそんな感じで取り組んでいましたね。そういう姿勢は、今も変わっていません。たとえば、ダラダラした会議に参加しているときなども、手元でキーワードを書き取って線で結んだり、それこそ本書『図で考える問題解決』にも出てくる「田の字」で整理してみたりすると、思考がはかどって、いいアイデアが浮かぶものなんです。

西岡壱誠(にしおか・いっせい)現役東大生。偏差値35から東大を目指すも、現役・1浪と、2年連続で不合格。崖っぷちの状況で開発した「思考法」で偏差値70、東大模試で全国4位になり、東大合格を果たす(撮影:尾形文繁)

西岡:僕も、生徒には「とにかく図にしてみよう」と言っています。下手でもいいから図式化することを自分に課そう、と。すると最初は戸惑っていた生徒たちも、わからないなりに手を動かしているうちに、「ん? これはこういうことかも?」というのが見えるようになってくる。やっぱり「図にしてみる」って、とても効果的だなと思います。

平井:大事ですね。教科書や参考書を読んでインプットするだけでなく、図という形でアウトプットもしたほうが、よほど学習効果は上がると思います。

西岡:ここで多くの人が勘違いしがちかなと思うのですが、「図で考えよう」というのは、後から見返したときに思い出せるようにすること、ではありませんよね。図式化の一番の意義は「図にしている瞬間、瞬間に頭が整理されること」だというのが僕の理解です。だから、図がきれいに描けているかどうかなどは問題ではなく、図を描くこと自体に意味があるのではないでしょうか。

平井:おっしゃるとおりです。本書にも書きましたが、完成した図ではなく、図を描いて考えるプロセスにこそ意味があります。「図で考える」というのは、いわば「思考の見える化」です。モヤモヤと頭の中で起こっていることを、頭の外に取り出して図にしてみると、自分の考えがわかる。わかれば、調整を加えることもできるし、弱いところを強くすることもできる。そこからさらに考えを深めて、自分なりの答えを導くこともできるはずなのです。

(後編に続く)

(構成/福島結実子)

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