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長期金利「運用部ショック超え」は中東危機だけが理由ではない・・・国債買い入れを減らす日銀、金利上昇はむしろウェルカム

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日銀の金融政策決定会合は4月27~28日(写真:Bloomberg)
  • 登地 孝行 かんぽ生命保険シニアエコノミスト

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長期金利の上昇が止まらない。4月13日には2.49%と29年ぶりの水準に達した。

今年1月には高市政権下での財政懸念も意識されて、10年国債利回りは1999年2月の以来の水準に達した。一時落ち着きを取り戻したが、3月からは中東情勢の悪化を背景に長期金利は再び上昇し、4月11~12日に開かれたアメリカとイランの停戦に向けた協議が頓挫したことを受けて4月13日には2.49%と99年2月の「資金運用部ショック」時を上回った。

当時は大蔵省の資金運用部が国債の買い入れを停止すると伝わったのをきっかけに金利が急騰。98年秋に1%未満だった10年国債利回りは、翌99年2月に2.44%まで上昇していた。

上昇の要因については、中東情勢によるエネルギー価格の高騰から「物価高を抑えるべく、日銀が早期の利上げに動くとの思惑も債券売り圧力になっている」といった報道も出ているが、4月27~28日の金融政策決定会合及び12月会合にかけての政策金利引き上げ期待は高まっていない。

ただしイラン戦争の長期化を背景に財政懸念については高まっていると考えられる。

ガソリン補助金の上振れが公表されれば金利上昇材料に

日本では近年はエネルギー価格の上昇に対して補助金で対応しているため、今後追加の財政支出が行われる可能性が高い。政府の当初試算が月間3000億円程度であったガソリン補助金についても、原油価格が上振れていることから所要額が5000億円程度に増加している。

また夏場の電気代ガス代補助金も、昨年度の約3000億円から上振れて実施されると予想され、その報道が出るタイミングで長期金利の上昇材料となる可能性がある。

より影響が大きいとみられるのは需給要因だ。

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