イギリスの鉄道「民営化後に再国営化」複雑な現状 新たな「国鉄」ロゴやデザイン発表、見た目が先行
国営から民営化、そして再び国営化――。イギリスの鉄道は1990年代に上下分離と大規模で複雑な民営化が行われ、そしてコロナ禍を経て再度の国営化が進みつつある。
2025年末には新しい「国鉄」にあたる「グレート・ブリティッシュ・レイルウェイズ(GBR)」のブランドイメージも発表された。
だが、実際に「再国営化」がどこまで進んでいるのか、現地で駅や列車を見ていてもはっきりしないのが事実だ。イギリスの鉄道再国営化は、今どの段階にあるのだろうか。
すでに国営化された路線も
結論から言えば、GBRはまだ「組織」としては存在していない。しかし同時に、再国営化そのものはすでに進行している。制度は未完のまま、一部の仕組みだけが先行して動いている。この複雑な状況が、26年春の現在地だ。
その移行期の中で、イギリス国鉄(ブリティッシュ・レール)時代に生まれ、民営化の荒波を生き抜いてロンドンの通勤輸送を支え続けた近郊型電車「クラス455」が3月20日に営業運転を終えた。
1983年に登場したこの車両は、国鉄時代に製造され、民営化後は複数の運行会社のもとで使用されてきた。運行会社が変わるたびに塗装も変わりつつ、ロンドン南西部の通勤路線で継続的に運用されてきた。引退は単なる車両更新ではあるものの、鉄道の「国営、民営、そして再国営」という歴史をたどった車両であることは間違いない。
この機会に、イギリスの鉄道「再国営化」の現状を見てみよう。



















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