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ライフ #首都圏、住むとちょっといい街

「足立区というだけでマイナスイメージ」「治安は?」と聞かれた偏見根強い街が、子育て世代殺到で教室不足に陥ったワケ

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その理由を平山さんはこう語る。

「綾瀬ってね、交通の便はいいし、駅まわりの商業施設もわりと充実しているから、この街だけで生活が完結するんです。それはそれでいいんだけど、逆に外から人がくる街じゃないの。綾瀬の街を歩いている人はほとんど綾瀬の住民なんです。だから、喫茶店みたいな商売をやってもお客さんがあんまりこないんですよね。ここは、そういう商売には向かない街ね。うちもいろいろあって、8年ほど前に、喫茶店のほうは辞めたんですよ」

手芸教室には現在30人ほどの生徒が通ってくるらしいが、それもほとんどが近所に住んでいる人たちだそうだ。

駅前にできたタワマンによって起こる変化

平山さんに街の印象を訪ねると、

「なにか新しいことをやろう、っていう空気があんまりない街、それが私の印象ね。でも、だから悪いってわけじゃないんですよ。駅前にはタワーマンションができて、賑やかになっているけど、一歩入った住宅街は静かだし、昔と変わらず、とても暮らしやすい街です」(平山さん)

「更紗手芸教室」(写真:筆者撮影)
「更紗手芸教室」(写真:筆者撮影)

そんな街で、この手芸教室はなくてはならない存在になっているようだ。

「ただの教室じゃなくて、みんなの居場所みたいになってるんですよ。お茶飲んで、おしゃべりして、それが楽しい。長く通ってる人が多いから、自然と人とのつながりもできるんです」

実は平山さんは、私がおじゃました4日ほど前に大きな手術を受けていた。「病み上がりだから私の写真は撮らないでね」と笑いながら、教室の中を案内してくれる。見ているこちらがヒヤヒヤしてしまう。「本当は休んでいないとだめなんだけど、じっとしてるのが苦手なのよね」と話す平山さん。街については「新しいことをはじめる雰囲気はない」と語るが、彼女自身は80歳になった今も「何か新しいことをやりたい人」だ。

「駅前にタワマンができたから、これからは新しい人も増えてくると思うんですよ。期待しています」(平山さん)

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