「街にこだわりはなかった」から「家族で住むならここ」へ―池袋から20分、中古戸建て購入した42歳語る"大泉学園"のリアル
「こういう個性的なお店が、ぽつぽつとあるんです。個人でおもしろい活動をしている人もいて、石神井氷川神社のマルシェなども楽しいですよ」
石神井台には小さな商店街があり、スーパー、写真館、ラーメン店、スナックなど、レトロな佇まいの店が目立つ。そして、なかには洗練された手仕事雑貨や北欧雑貨の店も。さらに、歩き疲れたら休憩したいのが古本喫茶店「マルゼン46」。漫画や映画のDVDがずらりと並び、コーヒーやケーキを味わいながら何時間でも過ごせそうだ。
けれど、小山さんが石神井台に住んでいた頃は、子育てがいちばん大変だった時期だった。
「ここ、家から近かったのに、一度も来られなかったんです」
街はそこにあっても、暮らしのフェーズによって、見える風景が変わるのだ。
「街へのこだわりは、まだ全然なかった」
小山さんは転勤族の家庭に育ち、高校時代は名古屋で過ごした。大学進学を機に上京し、親戚のいる埼玉県川越市でひとり暮らしを始めた。
やがて、家族とふたたび同居するなかで、働き方への迷いも生まれる。そんな時期に、初めて都内で暮らしたのが文京区の茗荷谷だった。
「会社にも通いやすく、近くに小石川後楽園もあって。ひとり暮らしには、とてもいい街でした」
けれど、将来を考えると家賃の高さは現実的ではなかった。
ほどなくして、職場の後輩だった夫(39)との結婚が決まり、二人での住まい探しが始まった。
「ひとり分の給料でも暮らせる家賃、それがいちばんでした。街へのこだわりは、まだ全然なかったですね」
不動産屋に紹介されたのが、西武池袋線の保谷のアパートだ。



















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