いや、実際に「睡眠解析レポート」を見ても、11時間眠っていたのは事実だし、それどころか横になって4分で眠っているので入眠もスムーズだ。しかし同時に「睡眠効率60%」「一晩で中途覚醒17回」という、自分の“眠れてなさ”も突き付けられた。
厚生労働省の『令和5年国民健康・栄養調査』によると、睡眠時間が6時間未満の人は男性38.5%、女性43.6%。なかでも男性の30〜50代、女性の40〜60代では4割を超えている。
データからもミドル世代が慢性的な睡眠不足に陥りやすい実態が浮かび上がっている。
50代の筆者自身も、寝不足気味だ。ベッドに入っても、頭の中で原稿を書き直している。調べもののためにスマホを開き、気づけば午前2時。そんな夜が続いている。
同世代に聞いてみても、ハードな仕事で覚醒状態が続いている人、介護中で廊下の物音に神経を張り巡らせている人、更年期のホットフラッシュで何度も目覚める人、子どものお弁当づくりで連日5時起きの人――理由は違えども、多くが眠れない“何か”を抱えているようだった。
だから私も、つい「そんなものだ」で済ませてきた。
しかしその考えは、今回「ナインアワーズ」の眠りに特化した「スリープポッド」に宿泊し、睡眠解析により自分の眠りを“見た”ことによって変化することになる。
「睡眠効率60%」に突き付けられた現実
「睡眠計測なら、今はスマートウォッチでもできる」と考える人もいるだろう。しかし同ホテルの睡眠計測は、家庭用デバイスとは根本的に異なるアプローチで設計されている。
カプセル内に設置された赤外線カメラ・集音マイク・体動センサーが、眠っている間の心拍数や呼吸、いびき、寝返りなどの状態を解析する。こうした解析結果を活用することで、睡眠の質や呼吸の様子を把握し、日々の健康状態を振り返ることができる。
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【なぜカプセルホテルが睡眠解析を?】
