「路上で名刺交換」「社訓絶叫」…"新入社員研修"の今昔 「eラーニング」や「ゲーミフィケーション」で学ぶ今どきの研修事情

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ここで企業が直面している深刻なジレンマがある。「ゆるい職場」の問題だ。

リクルートワークス研究所の調査では、大手企業の若手を「心理的安全性」と「キャリア安全性」の2軸で4つに分類している。キャリア安全性とは、「将来、自分が市場で通用しなくなるのではないか」という不安がない状態のことだ。

心理的安全性は高いがキャリア安全性が低い「ゆるい職場」が30.9%を占めた。この層の短期離職意向は、劣悪な環境の職場に次いで高かった。

つまり「叱らない、優しいだけの職場」では若手は活躍しない。心理的安全性と成長実感の両方を提供しなければならない。しかし、この2つはマイナスの相関を持つ。両立が極めて難しいのである。

令和の研修はどう変わったのか

この課題に対して、企業はどう対応しているのか。ライトワークスが23年に実施した「新入社員研修」に関する調査から最近の研修事情が見える。

研修の実施形式は「対面とオンラインのハイブリッド」が35.8%と最多。約6割の企業がオンラインを組み合わせた研修を継続している。受講者1名あたりの予算は4万円前後がボリュームゾーンだ。

受講者の満足度で興味深いのは、自分のペースで学べるeラーニングが最も高い評価を得ていることだ。いっぽう双方向性に欠けるオンライン講義型は対面より満足度が低い。タイパを重視するZ世代ならではの結果である。

当社も20年以上、いろいろな企業から新入社員研修の依頼をいただいているが、時代とともにニーズは変わっている。この調査と同様、オンラインとのハイブリッド型がほとんど。若い社員ほどeラーニングの評判は高いし、効果も大きい。

昔のようなブラック研修は論外だ。かといってリアルの座学ばかりでは集中力が持たない。単なる「インプット型」の研修は、年々ニーズが減っている。注目されているのが、体験型の研修だ。

テント生活をしながら山を登る「登山研修」、新任管理職を対象とした「無人島サバイバル研修」、植樹作業を行う研修などさまざまな例がある。

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