100歳超え「センチュリアン」目指す"生き方のコツ"――1000億円投じた起業家の"壮大な人体実験"の行方とそこで得たもの

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若いときの骨髄を採取して凍結保存しておいて、高齢になったら自己移植(移植といっても骨髄移植は単に輸血するだけである)を行うという骨髄凍結ビジネスが、欧米では始まっている。

確かに全身を流れる血液や血液を造る骨髄を若いときのものに置き換えれば、貧血の改善や免疫の再活性化など、いろいろと良い効果は得られるだろう。

血液細胞はすべて造血幹細胞という未分化な細胞から産生される(図1‐6)ので、若いときの造血幹細胞を体内に注入すると、血液細胞系はある程度若返る。

(画像:『東大名誉教授が教える 死なない生き方 科学でひもとくアンチエイジングと健康寿命』より)

しかしながら、血液が若返るだけでは血液以外の組織を若返らせることは難しい。ほかの老化した組織はそのままなので、血液だけ若返っても全身を若返らせることはできないのだ。

信頼できる医師などに相談を

東大名誉教授が教える 死なない生き方 科学でひもとくアンチエイジングと健康寿命
『東大名誉教授が教える 死なない生き方 科学でひもとくアンチエイジングと健康寿命』(日経BP 日本経済新聞出版)。書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします

現在、巷には多くのアンチエイジングビジネスが氾濫しているが、しっかりとした科学的な裏付けがあるものは少ない。なかには感染などの危険性があるものも含まれる。

科学者の常識で判断すると、効くはずがないものも数多く販売されている。

ところが、無効であることを証明することは、有効であることを科学的に証明するよりもはるかに難しい。なぜなら未知のことも含めてすべての可能性を否定しなければいけないからである。

そういった事情もあり、ここでアンチエイジングビジネスのうち科学的根拠がないものを列挙することは控えるが、信頼できる周りの医師などに相談して判断されることをお勧めする。

北村 俊雄 神戸医療産業都市推進機構先端医療研究センター長・東京大学名誉教授

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きたむら としお / Toshio Kitamura

1956年大阪生まれ。東京大学医学部卒業後、2年間の内科研修後、国立がんセンター研究所ウイルス部で白血病ウイルスの実験に従事。その後、東大第3内科で血液内科の臨床と研究を行う。32歳で米国カリフォルニア州DNAX分子生物学研究所に留学。帰国後は東京大学医科学研究所で日本初の寄付講座を担当。1991年、同研究所先端医療研究センター教授。同センター長を経て、2022年から現職。現在の専門は、白血病とクローン性造血による老化関連疾患。開発した新たな研究方法や高効率レトロウイルスベクターは国内外の8,000以上の研究室で使用され、iPS細胞樹立を含む多くの重要な研究成果につながった。

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