中東の湾岸諸国、トランプ政権の戦略欠如に不満-イラン戦争1カ月
湾岸諸国の多くの当局者は、トランプ氏がイランによるヒズボラ(親イランのイスラム教武装組織)やハマス(パレスチナ自治区ガザのイスラム組織)といった代理勢力への支援や、弾道ミサイル製造といった問題を抑え込まずに合意を結ぶことを警戒している。関係者が語った。
合意によってトランプ氏は、米国内で支持を得られず、世界中でエネルギー価格を押し上げている戦争を終わらせ、勝利宣言をすることができる。そのため、こうした事態に至る可能性はあると当局者はみている。
こうしたシナリオが現実のものとなった場合、イランはホルムズ海峡に一定の影響力を維持しつつ敵意を強める格好となり、湾岸諸国はその対応を迫られることになる。
中国との関係強化も検討へ
トランプ氏が2期目の就任後最初に予定して訪問した国が、サウジとアラブ首長国連邦(UAE)、カタールだった。これらの国々は人工知能(AI)やデータセンターなどの分野で、合わせて数兆ドル規模の対米投資を約束した。
しかし、こうした投資表明でどういった見返りを得られたのか、湾岸地域の多くで疑問が広がっていると関係者は話す。
複数の関係者によると、湾岸諸国の主な不満の一つは、戦争となった場合にイランが報復することへの懸念を米国が軽視していたことにある。米国はイスラエルの主張をより重視したという。
イスラエルのネタニヤフ首相はトランプ氏と緊密な関係にあり、イランが核兵器の保有を目指していると長年にわたって訴えてきた。イラン側は否定している。
情勢が不安定な中東にあって観光客や金融投資家を引き付けてきた湾岸アラブの一部都市では現在、上空を数千もの無人機やミサイルが飛び交う状況となった。
関係者によれば、一部の政府は地政学的な関係を米国以外にも広げ、中国との結び付きを一段と強化することも検討し始めている。
著者:Fiona MacDonald、Salma El Wardany、Mirette Magdy、Zainab Fattah
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