トンネルの長さも、首都高中央環状線の1万8597mを筆頭に、関越トンネルの1万926m、飛騨トンネルの1万712m、東京湾アクアトンネル9607m、栗子トンネル8972m……と、長大トンネルが目白押しである。
筆者はこれまで40ほどの国で高速道路を走行してきたが、多くの国でトンネルを走行すること自体が稀である経験に照らすと、本当に日本の高速道路建設はトンネルとの戦いの歴史であったと思えるほどだ。
もちろん、今からトンネルを減らすことはできないから、検討すべきは、トンネルの圧迫感や明るさをどのように安全につなげていくかだろう。ここには、まだまだ検討の余地があるようにも思う。
「トンネルは事故を引き起こしやすい」という仮説については、実はこれまでもさまざまな論考が発表されている。
その中には、首都高速道路では明らかにトンネル内での事故率が高く、特に追突事故が高いという内容もあるし、40年以上も前に国際交通安全学会に投稿された論文(「高速道路のトンネルと交通事故」松原洋1984年)では、高速道路の事故率はトンネル内外で差はないが、人身事故率はトンネル内の方が有意に高いということがデータで示されている。
火災をともなう重大事故も多いという指摘も記述されており、こうした警鐘が発せられて久しいにもかかわらず、40年を経た今も重大事故が起きやすい状況は変わっていないともいえるだろう。
なお、もちろん海外の高速道路にも長大トンネルはある。オーストラリアのシドニーには、市の中心部から西郊までを地下で結ぶ長さ22kmの「ウエストコネックストンネル」があって、2024年に走行した際にはその規模に驚いた経験がある。
安全装置は活用されているか?
別の視点でも考えてみよう。昨今のクルマには、先行車との安全な距離を維持するために速度を調整する「アダプティブ・クルーズコントロール(ACC)」や「衝突被害軽減ブレーキ」が搭載されている。



















無料会員登録はこちら
ログインはこちら